セガサミーホールディングスは10日、宮崎市の大型リゾート施設「シーガイア」を運営する子会社のフェニックスリゾートを、米投資ファンドのフォートレス・インベストメント・グループに売却すると発表した。売却額は非開示だが、2025年3月期連結決算に約85億円の特別利益を計上する見通しを示した。

セガサミーはフォートレスにフェニックスの全株式を売却する。その後、フェニックスが新たに発行する、普通株式とは権利内容が異なる種類株式で議決権の2割を取得し、一定の関係は維持する。ホテル事業に投資実績があるフォートレスに運営を任せ、主力のゲームやパチンコの事業に経営資源を集中する。

シーガイアはホテルや会議場、ゴルフ場などを備える施設で1994年に全面開業。バブル崩壊などの影響で客足が伸び悩み、運営するフェニックスは2001年に経営破綻した。12年にセガサミーが再建に乗りだし、熊本地震や新型コロナウイルス禍の影響で一時赤字に陥ったが、24年3月期の純利益は約8千万円と2年連続で黒字を確保した。(共同)