ロシアによるウクライナ侵攻は24日で7カ月だが、プーチン大統領が追い詰められつつある。ここ数週間、ウクライナが大規模な反転攻勢をかけ、東部ハリコフ州でロシアが支配していた地域の大半を奪還。南部でも反撃を続けている。軍の苦境を受け、プーチン氏は21日、予備役を部分動員する大統領令を出したが、これで国内にも反発や不安が広がった。欧米メディアによると、各地で抗議デモが起き、39都市で少なくとも1300人が拘束されたという。拘束された男性に、軍への出頭令状が出されたとの情報もある。

動員を免れようと、予備役男性を中心に国外脱出の動きも加速。21日以降、トルコ、アルメニア、カザフスタンなど、査証なしで渡航できる近隣国行きの航空券には予約が殺到し、売り切れも続出。価格も高騰している。陸路の国境にも長い列ができているという。

ウクライナの東部、南部の計4州では、親ロシア派が23日、ロシア編入に向けて住民投票を強行し、焦りが浮き彫りになった。情勢は新局面を迎えている。