文書1枚から2枚に増えた2度目の「細田ペーパー」で、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)との接点も倍増した。細田博之衆院議長は7日、議長公邸で衆院議院運営委員会の山口俊一委員長らに教団との接点の追加報告を文書で手渡した。新たな説明文書によると教団側の会合に出席、あいさつした回数を前回(9月29日)の4回から、さらに4回を追加して計8回だったと、会合への祝電を3本送っていたことも明らかにした。選挙での教団側から組織的支援や動員、教団側への会費支出や教団側からの寄付はなかったとした。

細田氏は山口氏らに「ご迷惑をかけました」と陳謝し、「ようやくできたので(文書を)お出しします」と述べたという。その追加文書を記者団に配布した山口氏は「相当しっかり、お調べになってちゃんとお答えになったと思う」と評価した。その上で「説明責任が、どうあるべきか、いろんな形がある。事実関係が明確に分かる方法であれば、文書もあるでしょうし、会見もある」とした。

だが、野党側から文書1枚だけで「内容が不十分」と指摘された前回の発表から10日足らずの追加発表で新たな接点が続々と判明した。調査が不十分という印象はぬぐえない。細田氏から記者会見で説明を行うことについて言及はなく、今後の追加発表もこれまで同様に「紙対応」となる可能性は高い。

細田氏が山口氏らを経由して文書を記者団に伝える手法にも野党側から疑問の声が上がる。立憲民主党の泉健太代表は「形式がやはり特殊。なぜか、ご本人の言葉ではなく、伝言ゲーム」と皮肉った上で「それで国民が本当に納得をするのか」と批判した。

臨時国会は7日、各党の代表質問を終えたが、野党から旧統一教会を巡る問題の追及が激しさを増す。教団側との接点公表を「紙対応」し続ける細田氏への反発は収まらず、岸田政権への逆風が吹き荒れている。