将棋の最年少5冠、藤井聡太竜王(王位・叡王・王将・棋聖=20)が12日、名古屋市の名古屋将棋対局場で指された第81期順位戦A級4回戦で、斎藤慎太郎八段(29)を94手で破り、今期成績3勝1敗とし、暫定トップタイに立った。最年少名人獲得に前進した。

戦型は「角換わり」。序盤は早いペースで進んだが、中盤戦以降はお互い、読みを深め、長考合戦となった。夕食休憩後、藤井が少しずつリードを奪い、優位に立ってからは正確な指し回しで、先手玉を討ち取った。

終局後、藤井は中盤戦での長考について「7四歩を見せられて、忙しい局面なったので、どう指すか難しかった」と振り返った。

順位戦最上位のA級は10人が総当たりで、挑戦権を懸けて争う。暫定トップは広瀬章人八段の3勝1敗だが、藤井も挑戦権争いの先頭に立った。これまでの4戦を振り返り「内容的に厳しい戦いになっているかなと思っています。少しでも星を伸ばせるようにやっていきたい」。

今期、藤井が挑戦権を獲得し、来年4~6月に開催予定の名人戦で渡辺名人から名人位を奪取すれば、谷川浩司17世永世名人の21歳2カ月の史上最年少名人獲得記録を更新する。