2019年4月の東京・池袋の乗用車暴走事故で妻子を亡くした松永拓也さん(36)をSNSで中傷したとして侮辱罪などに問われた油利潤一被告(23)に対し、東京地裁(安永健次裁判官)は13日、懲役1年、拘留29日、執行猶予5年の有罪判決を言い渡した。執行猶予は懲役刑にのみ適用される。

油利被告は昨年3月、松永さんのツイッターアカウントに「金や反響目当てで闘っているようにしか見えませんでしたね」と投稿。侮辱罪に問われたほか、8月には「新宿や秋葉原でどーなるか覚えておけ」などと書き込み、警視庁の業務を妨害したとして偽計業務妨害罪にも問われていた。

油利被告は公判で侮辱の意図はなかったと主張したが、安永裁判官は「弁解はおよそ信用できない。被害者を侮辱する意図をもって投稿したと推認される」と認定した。事件当時の侮辱罪の法定刑は30日未満の拘留など。偽計業務妨害罪は3年以下の懲役など。検察側は侮辱罪について拘留29日、偽計業務妨害罪について懲役1年を求刑していた。

女性プロレスラーが命を絶つなど、ネットやSNSでの中傷をめぐる重大事案が相次いでいることから、侮辱罪の法定刑は昨年6月の刑法改正で「1年以下の懲役」などに引き上げられている。