任期満了に伴う4月の大阪「ダブル選」で、法学者の谷口真由美氏(47)は8日、大阪市内で会見し、知事選に立候補すると正式表明した。そろって会見した大阪市議の北野妙子氏(63)は市長選への出馬を表明した。

政治団体・大阪維新の会に対抗する勢力結集を目指し、経済人や元副知事らでつくる組織「アップデート」が2人に出馬を要請していた。

谷口氏は大阪市出身の法学者で、コメンテーターとしてテレビ番組などに出演。12年にはフェイスブック(FB)上のグループ「全日本おばちゃん党」を“結党”し、代表代行を務めた。19年に“解散”したが、シャレと愛を込めた大阪の「おばちゃん」目線で「オッサン」社会にツッコミを入れ続けた。

会見に出席した谷口氏は「こういう世界に足を踏み入れるつもりはまったくなかったけど、いろいろな方の熱意に押された。大阪で生まれて育って、いまはシングルマザーで子育てしています。そういう中で自分の中で感じる空気感、困っている友人、ママ友、子どもたちをいっぱいみてきた。自分たちの代で大阪が1ミリでも良くなったらいいなとの思いがあり、チャレンジを決めた」と決意を語った。

知事選には、大阪維新の会代表で現職の吉村洋文氏(47)、共産党元参院議員の辰巳孝太郎氏(46)が立候補を表明している。谷口氏は「維新さんは、もう10年たった。10年が過ぎ、チャレンジャーというイメージをいつまでも出されているのはちょっと、ちゃうんちゃうかなと気がしている」とツッコミを入れた。

吉村氏について「大阪ではロックスター並みの人気者」とおばちゃん目線で“分析”し、「インディーズのおばちゃんがスターに挑戦する春にしたい」と意気込んだ。

北野氏は大阪市議5期目で、19~22年に自民党市議団幹事長を務めている。自民党を離党し、無所属で立候補する予定。会見では「政党の代表ではなく、真の市民の代表として新しい大阪の活力をつくっていきたい」と決意を語った。

市長選には維新が府議の横山英幸氏(41)を擁立し、共産党も候補の擁立を目指す。