岸田文雄首相は24日の参院予算委員会で、「政治的公平」に関する総務省の行政文書をめぐる高市早苗経済安全保障相の言動を踏まえ、「いつ罷免するのか」と問われ、「あまりに論理の飛躍だ」と述べ、更迭を拒否した。

「正確でないといけない行政文書の正確性に疑義が呈されている。まず確認しないといけない」として、総務省の調査を見守る構えをあらためて示し「現状では正確性は確認できていないと。(その状況で)いきなり更迭というのは、あまりに論理が飛躍している」と述べた。

立憲民主党の石垣のり子氏への答弁。

高市氏も答弁に立ち、自身の記載に関して捏造(ねつぞう)との認識は変わらないかと問われ、「ありもしないことをあったかのように書いている4枚の文書は、捏造だと申し上げた」と、従来の見解を繰り返した。「正確性が確認されない文書が作成、保存されていたのは当時の大臣として申し訳ない。公文書の正確性を保つことはこれからの大切なテーマだ」とした上で、当時、文書作成に携わった職員に対し、告発などの対応を取る考えはないことも示した。