羽生善治九段(52)の次期会長が現実味を帯びてきた。日本将棋連盟は26日、役員(理事)予定者予備選挙(定員は東京5、関西2)を行い、役員候補者を選出した。東京では羽生以下、森下卓九段(56)清水市代女流七段(54)西尾明七段(43)片上大輔七段(41)、関西では脇謙二九段(62)と井上慶太九段(59)がそれぞれ選ばれた。

今後、6月9日の棋士総会で承認を得て、新たな役員による理事会を開催。そこでの互選で、会長が決まる。同連盟の佐藤康光会長は今回出馬せず、退任をすでに発表している。

羽生は今月4日、初めて立候補したことが明らかになっていた。その際、「2024年に100周年を迎えるにあたり、自分なりに力を尽くす所存です」とコメントしていた。

来年100周年を迎える日本将棋連盟は、東京・千駄ケ谷のJR千駄ケ谷駅前と、今年の名人戦7番勝負第3局の開催地となる大阪府高槻市に、新たな将棋会館を建設する。羽生は一昨年8月に発足した「創立100周年記念事業・東西将棋会館建設委員会」の委員長でもある。将棋界初の国民栄誉賞に輝き、タイトル獲得99期と歴代1位の実績を誇る看板棋士が、今後はかじ取りを任されそうだ。