立憲民主党は1日、国会内で「木原官房副長官問題」国対ヒアリングを行い、内閣官房、警察庁に対し、木原誠二官房副長官に関する説明を求めた。

木原氏を巡っては妻が元夫の死亡に関して警視庁から事情を聴かれていたと週刊誌が報じ、木原氏は「私が捜査に圧力を加えたとの指摘は事実無根だ」と松野博一官房長官に報告。松野氏は「それ以上の対応を求めることは考えていない」とした。木原氏は約1カ月、記者団の取材に応じていない。

立民は木原氏に対し、ヒアリング出席を要請したが木原氏は欠席した。木原氏は立民から送付された公開質問状に対し、「事件性がないと判断された事柄について何かを語ることは人道上、また人権上重大な問題を惹起することから、警察当局にお尋ねいただきたいと回答してきたところです。当該報道については刑事告訴したころであります」とファクスで回答した。

立民の山井和則衆院議員は岸田文雄首相の最側近で政権中枢にある木原氏が公務に支障をきたしてる可能性を指摘し、「記者会見、ぶら下がり取材をいつ行う予定か、1カ月取材に応じていない理由は何か」など内閣官房に回答を求めた。内閣広報室は「記者の取材の質問には日々、個別の対応している。取材に応じていないという事実はない。深刻な人権侵害の発生によって家族の心身のケアが必要になったため一時的にぶら下がりを中断している。今後再開する意向は持っている」などとした。

警察庁は木原氏の妻の元夫死亡について「法と証拠に基づき、適正に捜査・調査を行った結果、証拠上、事件性は認められず、死因は自殺と考えて矛盾はない」と回答した。また警察庁に対し、木原議員や総理官邸などから何らかの接触があったかについては「そのような政治的な圧力等々、接触はなかった」と否定した。元夫の遺族は6月、不審点があるとして警視庁に再捜査を求める上申書を提出し、警視庁はこれまでの捜査結果を遺族に説明したという。