日本大アメリカンフットボール部の寮で大麻や覚醒剤が見つかり、部員が逮捕され麻薬取締法違反(所持)罪で起訴された事件で、他にも9人の現役部員が警視庁から任意聴取の依頼を受けていたことが13日、日大への取材で分かった。

日大は9人のうち4人について、大麻所持容疑などに関わったとみて警視庁が8月22日までに任意聴取した部員であることを認め、他の5人は参考人として聴取の依頼を受けていたことを明らかにした。日大は「警察の捜査に任せている」とした上で「詳細につきましては、回答を差し控えさせていただきます」とした。林真理子理事長は同日、取材に「ステートメントを出しましたのでそちらを確認して下さい」と述べるにとどめた。

警視庁は8月5日に覚醒剤取締法違反(所持)と大麻取締法違反(所持)の疑いで北畠成文被告(21)を逮捕。東京地検は北畠被告が覚醒剤を麻薬と誤認していたとして罪名を切り替えて起訴した。大麻取締法違反容疑は処分保留とした。北畠容疑者は「他の部員と一緒に吸った。寮で見つかった大麻はその残り」と警視庁に説明していた。

林氏は8月の会見で「1人の学生がこういう不祥事を出して、背後にあるものをきちんと把握していなかった。7万人の学生を預かっているわけですから、一人一人に責任があって、そのうちの1人の誰かが何か起こすということが、大きな問題になることを私は気付くべきだった」などと述べていた。日大は一連の事件を個人の問題として、アメフト部の無期限活動停止を一時解除したが、9月1日に再び活動停止にした。【沢田直人】