自民党は29日の総務会で、政務調査会の部会長など新たな人事を了承した。アイヌ民族に関する投稿をめぐり、札幌法務局から「人権侵犯」と認定されたばかりの杉田水脈衆院議員が、環境政策などについて議論する党環境部会の会長代理に起用された。

環境部会長に決まった中田宏参院議員を支える立場となるが、杉田氏は、アイヌ民族に関する投稿だけでなく、これまでにも性的少数者らに対する過去の差別的表現が問題視されてきた。昨年末には、務めていた総務政務官を事実上更迭された経緯があるだけに、人選に関して野党側からは批判や疑問の声が出ている。

自民党では党女性局のフランス研修をめぐる写真のSNS投稿で女性局長辞任に追い込まれた松川るい参院議員が、茂木敏充幹事長を支える副幹事長(計23人)の1人に起用された。

ある野党議員は、杉田氏と松川氏の役職就任について「これが自民党の考える『女性活躍』なのか」と、疑問を投げかけた。