沖縄県の与那国島の洞窟探検ツアーで、男女3人が行方不明になった問題で、沖縄県警は11日、ツアーガイドの男性(28=与那国町)と客で名古屋市在住の女性(52)の2人を保護したと明らかにした。2人にけがはないという。午後4時45分ごろ、女性の夫(41)とみられる人を洞窟から救出したが、その後、死亡が確認された。

八重山署によると、ガイドの男性と女性は11日午前1時半ごろ、自力で洞窟から脱出した。男性はツアー会社の事務所まで戻り、同僚が県警に連絡。午前2時50分以降に2人は相次いで保護された。2人は「洞窟内が急に増水したため、それぞれ離れてしまった。水位が下がった後に合流できた」などと話しているという。

11日午前、洞窟の入り口から約20メートル離れた場所に、女性の夫とみられる人の姿を発見。しかし、水位が高く近づけない状態が続いていた。夫とみられる人は岩場の上に横たわっていた状態で、呼びかけにも応じなかったという。

署によると、3人は10日午前10時半ごろから約2時間半のツアーに出ていた。同日午後5時ごろに地元の消防が「洞窟探検ツアーに行った客2人とガイド1人が帰ってこない」と県警に通報した。県警などが捜索をしたが午後6時20分ごろ、日没のため、捜索を中断した。

洞窟は島南島の新川鼻と呼ばれる地域にある。署は雨の影響で洞窟内に水がしみ出し、増水したとみている。保護された2人は肩の高さまで水があったと話しているという。