大阪府の吉村洋文知事(48)は23日、大阪市のメインストリート「御堂筋」で開催された阪神とオリックスの優勝記念パレード後に取材に応じ、議論を呼んだ野球ファンからの優勝パレードの「政治利用」について言及した。

午前に行われたオリックスのオープニングセレモニーで吉村知事はオリックスのリーグ3連覇に「本当にオリックスの皆さんおめでとうございます。3連覇は本当に快挙なことですし、日本シリーズも激闘で涙が出るような感動をいただきました。皆さんと一緒に優勝の喜びを分かち合えたらなと思っています」と祝福した。

午後に行われた阪神のパレード後、吉村知事は「多くの府民、ファンのみなさんと阪神の日本一、オリックスの3連覇のパレードができてよかった。大きな事故もなかった。監督、選手、ファンのみなさんに喜んでいただいてよかった」と話した。

パレードの「政治利用」についても言及した。両チームが本拠地を置く大阪府や兵庫県などでつくる実行委が、9月に発表した優勝記念パレードのタイトルが物議をかもした経緯があった。大阪府が記者会見でパレードの開催を発表すると、万博公式キャラクター「ミャクミャク」が登場。パレードの正式名称「阪神タイガース、オリックス・バファローズ優勝記念パレード」には「2025年大阪・関西万博500日前!」と副題が付き、吉村知事は「(パレードは)万博の大きな弾みになる。実行委員会には日本国際博覧会協会(万博協会)も入って準備を進めたい」と意気込みを語った。

しかし交流サイト(SNS)上では、野球ファンらから「政治利用」「プロパガンダ以外の何物でもない」と万博PRを批判する投稿が相次ぎ、府庁にも「万博と一緒にしないで」「万博より球団や選手を祝いたい」との声が寄せられた。

吉村氏は相次ぐ批判を受け、次第にトーンダウン。万博PRについては「パレードと一線を画す」と軌道修正していた。

この日のセレモニーでのあいさつでは「万博」という言葉がでなかったことを問われると、「意識はしていない。万博協会が実行委員会に入るかということもあったが、最終的には入らないと判断した。万博とは切り離し、阪神とオリックスの優勝を祝うパレードができればと思っていた。強く意識はしてない」と説明した。

優勝パレードは「大成功」と胸を張った吉村氏は最後に「この関西の盛り上がりが1年半後の万博につながればいいなと思う」と話した。