岸田文雄首相は4日、官邸で報道陣の取材に対し、2019年の自民党政調会長時代にギングリッチ元米下院議長と面会した際、旧統一教会友好団体のトップが同席していたという朝日新聞の報道について「同行者にどなたがおられたか1人1人は承知していない」と述べた。

「数年前、自民党政調会長時代、ギングリッチ元下院議長と、私自身日本の元外務大臣の関係でお会いした。その時、大勢の同行者がおられたと記憶している。その時にどなたがおられたということは承知しておりません」と答えた。

記憶も記録もないのかと問われると「記憶については今申し上げたとおり」として同じ説明を繰り返し、同行者については何を聞かれても「どんな方がおられたか1人1人は承知していない」と繰り返し訴えた。

朝日新聞は、友好団体のトップと名刺交換をしたと報じており「(覚えていないということは)名刺を捨てたりするのか」と問われると、「名刺交換をしたかどうか、同行者の方と何をしたか、今、覚えていない」と述べるにとどめた。「認識としてはギングリッチ元下院議長とお会いしたということであります」と述べ、その場を立ち去った。

岸田首相はこれまで、旧統一教会側との関係について「私自身は知り得る限り、当該団体と関係がない」と話している。政府は今年10月、東京地裁に旧統一教会に対する解散命令請求を申し立てた。