囲碁の第27期ドコモ杯女流棋聖戦を制して初めてタイトルを獲得した上野梨紗女流棋聖(17)の就位式が22日、都内のホテルで行われた。今期は囲碁界最年少タイトル保持者で3月で韓国移籍を表明している仲邑菫前女流棋聖(14)に挑んだ。第1局こそ落として、対仲邑戦は7戦7敗となったものの、そこから2連勝で初戴冠となった。姉は上野愛咲美女流名人(女流立葵杯=22)で、囲碁界での姉妹同時のタイトル獲得は37年ぶりとなる。

来賓祝辞では、先月26日に発足したばかりの藤沢一就八段(59)の一門後援会代表発起人である本保芳明初代観光庁長官(74)が「孝行娘」とたたえた。上野は藤沢の弟子であり、発足後、タイトル獲得第1号にもなった。「後援会が発足したばかりで、早速こういう形で女流棋聖を獲得してくれて、一門として名誉。新しいスターの誕生です。梨紗さんに感謝申し上げたい。中国や韓国の棋士に打ち勝って2本の囲碁界を元気にしてもらいたい。少なくとも30期くらいまで連覇してくれれば、名前も上がる」と、スピーチしていた。