大阪府知事や大阪市長を務めた弁護士の橋下徹氏は3日、フジテレビ系「日曜報道 THR PRIME」(日曜午前7時30分)に出演し、職員へのセクハラ行為99件が第三者委員会の調査報告書で認定され、岐阜県岐南町の小島英雄町長(74)が辞職に追い込まれることになったことに関連し、第三者委の報告書について「非常によくできた報告書だった」と高く評価した。一方で、自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件をめぐる党の聞き取り調査報告書を引き合いに「身内の報告書にしか思えない。今回の(町の)第三者報告書に匹敵するような報告書とは思えない」と酷評した。

橋下氏は「町長は言い分があるのであれば、中立性に欠けるということであれば、これから法的な手段を訴えたらいいと思う」とした上で、町長のセクハラ行為を認定した第三者報告書について「非常によくできた報告書。もともと町長がいろいろなことを否定していたことを、丁寧にヒアリングしながら、第三者的な地位で、あそこまでズバッと報告書を出したので、結果として町長は辞職ということになった」と述べた。

その上で、自民党の報告書に言及。「今の永田町の政治とカネの問題で、自民党の方の調査はとてもじゃないですが、あれは、今回の第三者調査委員会の報告書に匹敵するような報告書とは思えない。身内の報告書としか思えない。身内の報告書だったら出てくるものにも限界がある」として、純粋な第三者委員会を設置しての調査ではなかったことに疑問を示した。

その上で「問題や不祥事が起きた時、今の民間企業でもきちっとした第三者委員会をつくって報告するという流れになっている。今回の報告書のように、自民党も第三者調査報告書というものをしっかり考えてもらいたい」と、自民党にあらためて要望した。

小島氏の行為をめぐる第三者委の報告書は、町長が女性職員らへの「頭をポンポン触る」などの行為や、尻を触るなどの行為をセクハラと認定し「即時の辞職以外の選択肢はない」とも指摘した。当初、即時の辞職を拒否していた小島氏はその後一転、辞職届提出の意向を表明した。