弁護士の結城東輝氏は21日、テレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」(月~金曜午前8時)に出演し、大谷翔平投手(29)の通訳を務める水原一平氏(39)が、違法賭博への関与を受けてドジャースに解雇されたことについて解説した。

ESPN(電子版)によると、水原氏は19日の同メディアの取材に、当初は大谷が借金返済を行ったと証言。大谷が昨年、数カ月の間に自分のコンピューターにログインし、水原氏の見ている前で送金を行ったこと、大谷が自分で送金した理由について「彼はお金に関して、私を信用していなかった。賭博に使ってしまうことを危惧していた」ことなどを説明したという。しかし20日になって水原氏はこれらの発言を撤回し、大谷の関与を否定。大谷の代理人弁護士が、大谷が「大規模な窃盗」被害に遭ったという声明を発表する流れになっている。

元テレビ朝日社員の玉川徹氏が「水原さんが(当初のESPN報道で)おっしゃった通りだとすると、大谷さんは支払いに合意していることになる。それは窃盗にならない」と指摘すると、結城氏は「ならないです」と応じ「窃盗か、横領かというのは英語も使い方も全然違う。なぜ今回、大谷選手の代理人が『窃盗』と言っているかよくわかってきた」と、現地報道の内容を分析しながら述べた。

「大谷さんはどうやら、お金周りでは水原さんを信用していなかった。そうすると、お金の管理は任せていない。自分が任されたお金の管理から、自分のためにお金を使うのは横領なんです。だけど、管理を任されていないお金をとることは、窃盗になる」と解説。「別の事実としてあり得るのは、大谷さんは合意していないし銀行口座のやりとりもやっていないが、水原さんが自分の管理できるサイトから何らかの形で送金をした(ということであれば)、これは『窃盗』という言い方が正しい。おそらく、そういう事実が別のところで出ているのではないかとは感じる」と述べた。

番組MCのフリーアナウンサー羽鳥慎一が「水原さんが、何らかの方法を使って大谷さんの口座を自分で動かしちゃったということですか」と問うと、結城氏は「そうなると、横領ではないなと感じた」と述べ、大谷の代理人が主張する「窃盗」に当たるとの認識を示した。