国際弁護士の清原博氏は22日、テレビ朝日系「羽鳥慎一モーニングショー」(月~金曜午前8時)に出演し、ドジャースが大谷翔平(29)の通訳を務める水原一平氏(39)を、違法なスポーツ賭博に関与したとして契約を解除したことについて言及した。

水原氏はこの賭博で多額の借金をつくり、大谷の口座から胴元への送金が確認されたことが明らかになっている。額は少なくとも450万ドル(約6億7500万円)とされ、大谷の代理人弁護士事務所は、大谷が「巨額の窃盗被害にあった」とする声明を発表した。

一方水原氏は、ESPNの取材に「これが違法だとは知らなかったことを知ってほしい」と主張しているが、清原氏はこの発言について「どういう理由で違法と思わなかったのか、というところが重要」と、違法性を知らなかったとする「背景」がポイントになるとの見方を示した。

米国では賭博について、合法性の解釈がそれぞれの州に委ねられた2018年以降、全米50州のうち約40州で合法とされているが、大谷や水谷氏が居住し、ドジャースがあるカリフォルニア州は、違法となっている。

清原氏は「(水原氏が)単に、カリフォルニア州の法律を知らずに、だから合法なんだと思っただけということであれば、なかなか裁判所はそうした弁解を認めることはない」と述べ、「無知」のケースでは裁判所の判断も厳しくなるとの認識を示した。

一方で「場合によりますが、胴元の男性から『このかけごとは絶対に合法だから安心してくれ、大丈夫だ』と、いわば水原さんがだまされる形でかけごとをした。いわば、水原さんが被害者的な立場の場合には、合法だと勘違いしたと裁判所が受け入れ、水原さんの罪は問われない可能性もある」とも指摘した。