国民民主党の古川元久代表代行は3日の衆院予算委員会で、与党との間で協議を続けた「年収103万円の壁」の178万円への引き上げが実現せず、協議が「決裂」したことをめぐり、石破茂首相の対応は「塩対応。お塩です。ソルトです」と不満を示した。政策に対する首相のリーダーシップも疑問視するなど、"恨み節"を口にした。
古川氏は、党の税調会長として与党側との3党協議に臨んだ当事者の1人。「合意に至らなかったのは残念。結果に期待をしていただいた国民のみなさまに申し訳ない。私たちの力不足を反省している」と口にした古川氏は、石破首相に一連の経緯について感想を問うたが、首相は「ここに至るまでのみなさま方の誠心誠意のご努力には心から敬意を表したい」とした上で、「残念ながら、25年度予算案を詰めるタイミングまでに合意を形成することが困難だったと報告を受けているが、昨年12月の(178万円を目指して引き上げるとした自民、公明、国民民主の)幹事長合意がなくなったわけではない。今後とも御党と真摯(しんし)に議論を続けたい」などと述べるにとどまった。
これに対し、古川氏は「総理の答弁はこの間、非常に淡々とあまり感情も入らず、用意されたものを読んで、述べているだけ。3党協議にどういう形で関与をされたのか、リーダーシップを果たされたのか」と指摘。「この間も、仲間が総理の考えを何度もただしたが、総理は『現在3党において協議をしているところ』『推移を見守る』と言うばかりで、はっきり言って、塩対応。お塩です。ソルトです」と、首相の反応の薄さに不満を表明。「総理がこの問題にどういう思いがあるのか、まったく感じられなかった。国民のみなさんが注目したこの問題に、どのような形で関与したのか」と迫った。
石破首相は「適時適切に、政調会長や幹事長から報告を受けている」とした上で「総裁が1つ1つに指示をするということは今までも(自民党では)ない。わが党の意思決定はそういうもの」「任せていたというより、いかにして手取りを増やすかに配慮するよう指示はいたしてきた」と述べ、理解を求めた。
古川氏は、過去に安倍晋三元首相が軽減税率導入をめぐり、当時の自民党税調会長を更迭して実現させたケースを引き合いに「税こそ政治だ」と述べ、首相の指導力に疑問を呈した。「古い自民党を変えてもらいたいと、石破さんに期待した国民のみなさんは、がっかりすると思う。小泉(純一郎)さんは『自民党をぶっ壊す』と言って人気が出た。石破首相の人気が高かったのは、自民党の古い体制ややり方を変えてもらいたいと思われたからではないか。今みたいに『そこはおまかせして』というような石破総理を、国民は見たいとは思っていなかったと思う」と指摘された石破首相は、「別に人気を取ろうと思ってやっているわけではございません。いかにして制度が持続可能なものであるか、いかにして手取りを増やしていけるか、方向性はまったく変わっていない」と反論。「政策判断の1つ1つに至るまで、指示を出すことはしてこなかったということを申し上げている」と応じたが、かみ合わない議論が続いた。

