将棋の藤井聡太名人(竜王・王位・王座・棋王・王将・棋聖=22)に永瀬拓矢九段(32)が挑戦する第83期名人戦7番勝負第2局が29、30の両日、東京都大田区「羽田空港第1ターミナル」で行われ、先手の藤井が141手で永瀬を下し、開幕2連勝とした。藤井は3連覇、永瀬は初の名人位獲得を目指す。第3局は5月9、10の両日、大阪府泉佐野市「ホテル日航関西空港」で行われる。

戦型は角換わり。永瀬は金を三段目に上がる「一手損角換わり後手8四歩&3三金型」に誘導し、渾身(こんしん)の研究手をぶつけた。2日目午後からは7筋、9筋を攻めたが、互角のまま難解な局面が続いた。終盤は際どい攻め合いに。永瀬は決め手を与えない指し回しを見せ、リードを奪ったが、最後は激しい寄せ合いに競り負けた。

終局後、中盤戦について永瀬は「若干、指せているような気がしたが、互角かなと思っていた」と振り返り、研究手について「後手が待機策で、先手にどの形で打開されるかという将棋だった」と明かした。

「中盤は少し楽しみがあるかもしれないと思ったが、夕食休憩後が課題だったかなと思う」と反省した。

藤井とのタイトル戦での対戦は今回で5度目。過去4戦はいずれも藤井が制している。藤井との初めての2日制のタイトル戦となった1月開幕の王将戦7番勝負では1勝4敗で終わった。「軍曹」の異名を持つ永瀬は10歳年下の藤井とは17年からVS(ブイエス=1対1の練習対局)を行う研究パートナー。お互いの手の内は知り尽くしている。

第3局も“空港対局”となる。関西空港について「初めていく場所なので、楽しみにしたい」と気持ちを切り替えた。