自民党は19日、参院選大敗を受けて退陣圧力が強まる石破茂首相(党総裁)の任期途中での総裁選前倒しを行うかどうか判断するため、総裁選管理委員会の初会合を党本部で開いた。
委員長を務める逢沢一郎衆院議員は終了後の取材に、総裁選の前倒しを求めるかどうかの所属国会議員による意思確認は、書面をもって行う方向で調整する考えを明らかにした。書面には署名が必要になるとみられ、意思確認の方式が正式に決まれば、それぞれの議員が明確な意思表示を求められることになりそうだ。逢沢氏は、来週はじめにも開く次回会合で、正式な手続き内容について詰め切る考えを示した。
党は8日の両院議員総会で、党則6条4項に定められている総裁選の前倒しの是非を判断するための党内手続きを進めると決めた。この日の初会合では、多くいた委員の欠員が補充され、逢沢氏以外に衆院議員7人、参院議員3人の計10人の委員が正式に決まった。任命権者は党総裁の石破首相で、全国の選挙区の各ブロックごとに選出された。
会は当初の1時間の予定をオーバーし、2時間近く行われた。総裁選の前倒しは党則には書かれているが実際に適用された例はないため、具体的な手続きの前例もなく、議員らの意思表示の対応策について慎重に議論を進めたとみられる。
逢沢氏は「よい意味でのスピード感は大切」と、前倒し判断の是非について、早急に判断する考えも示した。その上で「総裁の身分にかかわることで、厳正に、丁寧に、慎重に」議論を進める考えも明かした。
党則6条4項では、党所属国会議員と都道府県連代表者の総数の過半数から要求があれば、総裁の任期満了前でも総裁選を行えると規定している。大賞となる所属国会議員は、衆参両院の議長をのぞいた計295人(衆院195人、参院100人)で、47都道府県連代表を合わせると合計342人となり、過半数は172人。47都道府県連代表の意思確認方法については、あらためて協議を続ける。
石破首相の総裁任期は2027年9月。仮に総裁選実施が決まった場合でも、石破首相も立候補は可能だ。一方、各種世論調査では、続投を明言している石破首相の続投を支持する声が多く、実際に過半数の前倒し要求が過半数集まるかどうかは、現状、不透明だ。万が一、総裁選の前倒し実施が決まれば、石破首相は極めて厳しい立場に追い込まれる。

