購入したサプリメントが違法の疑いがあるとして福岡県警の捜査を受け、サントリーホールディングス(HD)の会長を1日付で辞任した新浪剛史氏(66)は3日、都内で経済同友会代表幹事として定例会見に臨み、経緯を謝罪した上で「法を犯しておらず、潔白だ」と訴えた。サプリ購入の経緯は「時差ぼけ」対策で、米国で購入した方が日本より「圧倒的に安い」と主張した。「大好きなサントリーに絶対に迷惑をかけてはいけないと思い、辞することにした」とも述べた。当面の活動自粛を表明し、代表幹事の進退は同友会の判断に委ねた。財界の「顔」だけに、波紋は広がるばかりだ。

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会長辞任発表から一夜明け、経済同友会代表幹事の定例会見に臨んだ新浪氏。冒頭、「私のことでお騒がせしまして申し訳ございません。深く反省しています」と謝罪した。サプリメントに関して、「適法な商品と認識して、米国においてCBDサプリメントを購入した」と述べた。「出張が多く時差ぼけも多い」ため、知人に勧められたとし、「(日本の同種商品より)米国の方が圧倒的に安い。経済的な意味合いもあった」と明かした。

米国で購入した商品は自身の国内の自宅に送られたはずだったが、「送り主が分からない物が送られてきた場合は廃棄する」という家族との取り決めの中で廃棄され、自身の手元には届いていないと主張。知人側から国内の(知人の)親族を通じて2度目のサプリの郵送が手配されたが、「まったく知らされていないし、私が購入したサプリメントかも分からない」と主張。それが今回の捜査対象になっていることについて「想定外」と述べ「法を犯しておらず、潔白であると思う」と訴えた。

「結果的にCBDを買ったことに端を発してこのようなことになった。私の不注意で社会をお騒がせしたことは、おわびを申し上げたい」とも語った。

「商品の内容を読み、違法性のあるものが入っている表記もなかった」としつつ「(サントリーが)サプリメントを販売する会社にもかかわらず、国内での合法性に疑義を持たれるような商品を購入したのは不注意で、役職に堪えないという認識を示された。法令に触れる行動を取った覚えはないが、会社の判断に従い自ら辞することにした」と、述べた。

一部メディアで、周囲に「クーデターではめられた」と発言したと報じられたが「まったくそういう発言はしていないし、思っていない」と否定。「辞任勧告は十分に理解をした」「大好きなサントリーに絶対に迷惑をかけてはいけないと思った。社員のみなさんが、より、サントリーを発展させてくれることを祈念している」とも語った。

「財界の顔」でもある新浪氏。経済同友会代表幹事職や政府の要職にも就いているが、進退はそれぞれの判断に委ねる構えだ。

一方、サントリーHD会長は辞任しながら、代表幹事職は同友会の判断に委ねることに疑問を呈された際には「何かしら事情聴取された会長や社長はみんな辞めなきゃいけないんでしょうか? 。そういう事例は絶対つくってはいけない」と反論する場面も。同友会側はガバナンス規定に基づいて協議した上で、9月中にも新浪氏の進退について判断する意向を示した。

約1時間の会見を、よどみない回答で終えた新浪氏。「こういうことがあったと、海外のメディアに説明しようと思う」と、海外向けに英語で発信する考えも示した。