れいわ新選組の大石晃子共同代表は30日、与野党の政策責任者が出演したNHK「日曜討論」(日曜午前9時)で、台湾有事をめぐる高市早苗首相の国会答弁について、自民党が従来の政府の立場と変わらないと繰り返していることに「ごまかしだ」と、厳しく批判した。

自民党の小林鷹之政調会長は番組で、「日中関係の安定は、両国だけではなく、国際社会の秩序にも非常に重要。高市総理の答弁は、従来の政府の立場を何ら変えるものではありません」とした上で「台湾海峡の平和と安定は、我が国の安全保障だけではなく国際社会の安定にとっても極めて重要。台湾をめぐる問題が対話によって、平和的に解決されていくことを期待するという、これまでの我が国の立場を変えるものではない」と繰り返し訴えた。 高市首相は今月7日の衆院予算委員会で、台湾有事は集団的自衛権を行使できる「存立危機事態」になり得ると答弁。この発言に批判が強まる中、26日の党首討論で高市首相は、台湾有事をめぐり「いかなる事態が存立危機事態に該当するかは、実際に発生した事態の状況に即して判断」「サンフランシスコ平和条約で台湾に関するすべての権利権限を放棄している。台湾の法的地位を認定する立場にはない」と、従来の政府答弁に沿った認識を示し、立憲民主党の野田佳彦代表は、「事実上撤回した」との認識を示していた。

大石氏は、自身の発言に先立ち、小林氏が「政府としては撤回ということではないし、従来の我が国の立場をそのまま踏襲している」と主張したことを念頭に「小林さんは、高市総理の発言で撤回は必要ないと。一方で、閣議決定でこれまでの政府見解を変えるものではない。これは、ごまかしですので。明らかに内容は矛盾している」と指摘。「言ったことは取り消さないためのごまかしで、こういうことはよくない。そもそも台湾海峡で中国政府と台湾の緊張が高まって軍事的なことが発生したとしても、アメリカがそれに介入する根拠もなければ、存立危機事態と言っている背景は、アメリカと集団的自衛権の行使ということが前提になるので、何重の意味でもあり得ない根拠のないことを、『可能性が高い』と言っている」と、持論を訴えた。

「おっしゃるように、自民党のこれまでの見解とそう変わることではなく、発端となったのが1年前の総裁選の討論で高市さんが言ったことと同じ。その時は、小林さんも同じようなことを言っていて、冷静にならなあかんと言ったのは(9人の候補者の中で)石破(茂前首相)さんくらいだった。そういう自民党の問題だと考えています」とも訴えた。