物価高対策の一環で鈴木憲和農相が活用を提唱する「おこめ券」をめぐり、9日の衆院予算委員会で、鈴木農相が野党議員に「非常にご執心」「特定の業界とのつながりを優先しているととらえられても仕方ない」と指摘され、反論と釈明に追われる場面があった。

立憲民主党の山岡達丸議員は「印刷や郵送コスト、さまざま余計にかかるといわれているが、不可解なのは(鈴木農相が)非常にそこ(おこめ券)にこだわる姿勢を見せておられること」と指摘。「農家もお米をつくっている方だけではなく、麦も大豆も野菜も、果樹や酪農、畜産の方もおられる。消費者にとっては、高いのはお米だけではなく、食料品全体が高騰している。お米だけということに非常に固執するのは、別の政策目的が混ざっているのではないかと疑ってしまうような、アンバランスなのではないか」として、おこめ券を推奨する理由を問われた鈴木農相は、「私が何か、コメだけにこだわっているのでは全くない。この場で正式に申し上げたい」と反論した。

「おこめ券の配布だけでなく、電子クーポンやプレミアム商品券、地域ポイント、食料品の現物給付など、各自治体でできるだけ負担感が少なく、すみやかな実施がはかられる方法を選択し、進められることを期待している」と述べ、各自治体からの相談にも引き続き応じる考えを示した。

しかし山岡氏は、「農相のさまざまや記者会見を見ていると、やはり非常にご執心であられるように見える」と譲らなかった。

その上で、おこめ券について「特定の団体が発行しているおこめ券は、額面が(1枚)500円でも手数料が引かれ、実際には440円分しか使えないし、仕える店も限られ、仕える対象もお米だけのところもあればそれ以外に使えるかもしれないが、それは店による」とした上で「利用者がもらっても、お店に確認しないといけない。『速やかに対応する』という政府方針とは、明らかに逆行している」と指摘。「国民生活より、特定の業界とのつながりを優先しているような疑いをかけられても、仕方ないのではないか」と、さらに迫った。

おこめ券は全国米穀販売事業共済協同組合(全米販)やJA全農が発行している。鈴木農相は、山岡氏の指摘に「私自身、お米が大好きですから、おこめ券の存在を十分承知していたし、自分自身で使ったこともある」と「おコメ愛」を認めた上で、「(おこめ券を)まったく目にしたこともない方もいる中、ギャップがあるということも感じましたので、丁寧に、(おこめ券とは)何なのかも含めて、農水省として(自治体側に)質問が大変多かったので説明させていただいた」と、理解を求めた。