テレビ朝日系「報道ステーション」(月~金曜午後9時54分)の大越健介キャスターは5日夜の放送で、ベネズエラへの大規模軍事作戦を展開し、マドゥロ大統領の拘束に踏み切った一連の手法に、強い疑問を投げかけた。

番組では、米軍による軍事攻撃の経緯を伝えた。大越氏は、ニューヨークの拘置所から連邦地裁にヘリで移送される大統領の様子をとらえた映像を伝えながら、番組冒頭で「2026年、年明け早々から、世界は大きく揺らいでいます。トランプ大統領によるベネズエラへの軍事作戦について、力による現状変更とのそしりは免れません」と、厳しい口調で伝えた。

今回の軍事攻撃の正当性を記者会見で訴えるトランプ氏の発言や、米国が昨年末に発表した「国家安全保障戦略」で示された、南北米大陸を中心とする「西半球」での影響力拡大に意欲をあらためて示したコメントなども伝えた。

今回の米国の対応をめぐり、武力による現状変更に当たる可能性から、国際法違反との指摘も出ているが、大越氏は「この件について、日本を含めてアメリカと同盟関係にある先進諸国の多くが、トランプ大統領への表だった批判を避けています」とチクリ。「そもそもマドゥロ大統領が独裁者で、ベネズエラの民主化が望ましいからだという理由が主なものですけれども、力による現状変更という意味では今回の軍事作戦は、ロシアのウクライナ侵攻にも重なるものがあります」と指摘した。

その上で「トランプ氏が言う『力による平和』は、ひとつ間違えば弱肉強食ということと同じ意味になりますし、それは世界にとって悲劇以外の何物でもありません」と述べ、危機感をまじえながら厳しい見解を示した。