韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)前大統領の内乱トップの容疑で裁判を終える結審手続きが13日に行われ、内乱特別検事(特検)から死刑が求刑された。一昨年12月3日に不法非常戒厳を宣布し、韓国軍の特集部隊を動員し、韓国国会などの機能を無力化しようとするなど、内乱トップ疑惑が持たれていた。

韓国公営放送MBCは「被告人の尹錫悦は、特検の死刑求刑の言葉が出た瞬間、あり得ないという表情で苦笑いした」と報じた。

特検は求刑理由として「法律家として検察総長まで務めた被告人は、大統領として誰よりも先頭に立って憲法を順守し、憲法秩序を守護しなければならない義務があるという点をよく知りながらも、憲法秩序破壊に進んだ点で非難されて当然だ。被告人は反省しない。量刑に参酌する理由がなく、むしろ重い刑を決めなければならない」と説明した。

尹前大統領の1審の結審公判は、一昨年12月3日の不法非常戒厳宣布から406日ぶり。昨年1月26日に同前大統領が拘束起訴されてからは352日ぶりだ。

刑法上、内乱のトップは、法定刑が死刑か無期懲役、無期禁錮の3種類だけ。特検はまた、このうち死刑を求刑した理由について「内乱トップ罪に対する法廷刑は最高死刑、最低無期禁錮だ。上記のような量刑条件に照らしてみると、参酌するほどの減軽事由がまったくない被告人に対して、法定最低刑である無期刑に刑を定めることが果たして量刑の原則に符合するかに関して慎重な検討が必要だ」と強調した。

さらに特検は「大韓民国は事実上死刑廃止国家だといわれる。死刑を執行しないからだ。大韓民国刑事司法での死刑は、執行して死刑をさせるという意味ではなく、共同体が裁判を通じて犯罪対応意志とそれに対する信頼を具現することで機能している」とも述べた。

韓国は事実上、死刑廃止国といえる。97年12月30日以降、死刑は執行されていない。16年以降は、法廷で死刑確定判決された例もない。

尹前大統領の内乱トップ事件の判決公判は、来月19日に行われる予定だ。ソウル中央地裁刑事合議部の審理で、13日から日をまたいで2日間にわたって開かれた結審公判で、裁判部は尹前大統領ら「8人の内乱事件の被告人に対する判決を2月19日午後3時に開く予定だ」と明らかにした。