国民民主党の玉木雄一郎代表は24日の定例会見で、高市早苗首相の陣営が昨年の自民党総裁選などで他候補を中傷する動画を作成、投稿したとされる一連の疑惑報道について、国会で答弁する代わりに秘書による「陳述書」を提出する意向を示していることをめぐり、「陳述書はよくないです」とピシャリと指摘した。

高市首相は22日の衆参両院の予算委員会集中審議で、中道改革連合や立憲民主党にこの問題の細かい内容を質問された際、「総理としての業務時間も確保できなくなってきている」「この土曜も日曜もたくさんの資料を持ち帰って読み、本当に金曜日の夜から今朝まで、ほとんど睡眠もとっていません」などと持論を展開。「陳述書」を国会に提出することで答弁に代えることを「心からお願いします」と述べ、国会での「答弁拒否」とも取れる異例の対応に出た。暗号資産「サナエトークン」についても同様に、相手企業からの提案書を提出すると訴えたが、野党側は反発。与党が過半数を持たない参議院での今後の審議への影響が、懸念され始めている。

玉木氏は、今回の問題に関して問われ、「サナエトークンや動画の作成が問題ではなくて、国会でうそをついているかどうかが問題」として、中傷動画問題をめぐる高市首相の国会答弁が、報道が出るたびに当初からぶれてきていることを念頭に言及。「問題がなければ問題ないし、(秘書が男性と)話をしたし、zoomもやったし、電話もしたと言えばいいんですよ。それが『陳述書』を出さないといけないという、なぜ、そんなややこしいことになっているのか」と疑問を呈した。

「やましいことがなければ、(首相)本人はともかく、秘書にくらいは会っているでしょう、というような話を認めればいいのに、途中で変えたんですかね」と述べながら、「秘書も本人も、電話もzoomも面識もないということを、(当初首相は)断言された。それがいろいろ、その後の証言で矛盾が生じてきている。素直に認めるところは認めれば、終わる話かなと思いますけどね」と口にした。

「サナエトークン」については、首相が関与を否定したことで暴落し、被害も出ているとされるが、玉木氏は「それは、事業者が補償すると言っている」とした上で、「いろいろあるんだけど、究極は、国会で言ったことが結果として、ウソだったんじゃないのかという疑惑。そこは、すぱっと説明するなり、場合によっては少し誤解があったなら説明すれば、もう終わる話ではないかなと」と述べ、現在の高市首相の対応を念頭に「かえってややこしい話の方向に、どんどん行っているような気がしている」と苦言を呈した。

高市首相の、秘書による「陳述書」提出について、「国会法63条は、総理大臣も大臣も、求められれば出席しないといけないことになっている。憲法上の義務は『出席』なんだけど、『出席して説明する』ということとセットの憲法上の義務ですから、答弁を拒否していると、実質的に憲法違反と言われかねない」と懸念を表明。「総理がこれから大事な政策を推進していく上でも、マイナスになってしまう。すっぱり認めるところは認めて、もし、謝るところがあったら謝って、早く大事な政策議論に移っていくべきだと思いますね」と述べ、高市首相に誠実な対応を取るよう呼び掛けた。