高市早苗首相は16日の参院予算委員会で、簗和生前農相を事実上更迭した判断が遅れたことについて「なぜかばい続けたのか分からない」と指摘を受け「かばっていたわけではない」と反論した。

立憲民主党の辻元清美議員への答弁。

辻元氏は、簗氏に最初に浮上した選挙で首長が自身を支持しなかった地元2市町に対する「予算大幅カット」発言について触れ「国交省への働きかけがあったか以前に、予算カット発言そのものだけで、大臣は不適格だと国民の多くが判断していたと思う。総理はあの発言の時点ではけじめをつけなかった。ご自分の判断が間違っていたとは思いませんか」と質問。高市首相は「もとより、簗前大臣の言動が国会審議の対象になったことはよく認識している。ただ、政治家の言動や政治活動が国会での審議の対象になることがあるが、そうした場合は政治家本人がしっかりまずは説明責任を果たすべきと考えたので、本人にそのように促してまいりました」と述べ、自身の判断に関しての評価には触れなかった。

これに対し、辻元氏は「総理にも問題がありますよ。ああいう発言を容認するということですから総理の問題になる」と指摘。「あの時点で辞めなさいとおっしゃられなかったのは、あの発言くらいならセーフだよという判断だったのか」と迫られた高市首相は、やや語気を強め「そういうわけではございません」と反論。2日の簗氏の会見での発言に触れ「その後本人を強く叱責(しっせき)し、誤解を招くではなく、事実ならしっかり説明責任を果たさないといけないと言いました」と、説明責任を果たすよう求めたことを、強調した。

すると辻元氏は「なんでかばい続けたか、分からないんですよ。なんでかばい続けていたんですか、ずっと」と、最初の週刊誌報道から更迭まで2週間を要したことに疑問を呈した。高市首相は自身に近い存在の簗氏について、選挙応援で「私の大事なやなちゃん」「知恵袋」と訴えていたこともある。

これに対し、高市首相は「かばっていたわけではございません」と否定し「説明責任を果たす機会を与えていただきたいと。これは国会でも答弁しました」と述べたが、野党席から「えええええ?」と、より大きなヤジが飛んだ。

辻元氏は「私には、身内をかばっているように見えた。そうすると、かばった総理の資質と、責任が問われる」と主張。「総理が決断できなかったから国会の停滞を招き、国民に政治不信を振りまいたのではないか。総理自身はどう責任を取るつもりですか」と指摘を受けた高市首相は「私には任命責任がございます。過去にも大臣が辞任された例が多々あったが、できる限り速やかに大臣を選び、一生懸命一丸となって国政に貢献するということだろうかと思います」と、自身が考える「任命責任」の果たし方に言及した。

辻元氏は「総理には任命した責任だけでなく、かばい続けた責任、決められなかった責任があると思いますよ。その自覚はないですか」とさらに迫ったが、高市首相は「私はかばっていたわけではございません」と再度反論した。「本人に、国民全体の代表でいらっしゃる国会議員の前でも説明責任を果たすべきだと考えましたので、そのように促しました」と、繰り返した。