昨年のダービー馬シャフリヤール(牡4、藤原英)は、5頭立ての4着に敗れた。3月ドバイシーマCを制した勢いに乗って、海外G1連勝を狙ったが、起伏の激しいコースと欧州勢の壁に阻まれた。最内枠から先手を取ったステートオブレスト(牡4、J・オブライエン)が逃げ切った。

日本が誇る“偉大な王”でも、偉業には届かなかった。1862年創設の欧州中距離王決定戦。18世紀から続く英王室主催のロイヤルアスコットで初の日本馬勝利は、実現しなかった。晴天のもと、絶好の良馬場で行われ、3番ゲートから好スタートを切る。2番手で迎えた直線でラストスパートを試みるが、いつもの切れがない。高低差約22メートルの舞台で、本来の瞬発力を発揮できなかった。

C・デムーロ騎手は「ドバイとは馬が違った感じ。ここで行ってほしいというところで反応がなかった。前走よりも道中のバランスが良くなかった気がする。勝つことができなくて非常に残念」と肩を落とした。藤原英師は「ジョッキーとはおそらくペースが遅くなるだろうと話していてハナを切るというのも考えていた。(2番手でいい位置で運んだが)アスコットの坂を乗り越えて、ラスト(にひと伸び)っていうのは慣れが必要かなと思いました。状態はすごく良かった。天気も良くてチャンスは大きいと思っていたが、やはりタフなコースというのが実感」と振り返った。英国伝統の舞台で味わった試練は、今後に生かすしかない。

 

馬連(1)(4)は620円、馬単(4)(1)は1680円、3連複(1)(4)(5)は1240円、3連単(4)(1)(5)は6940円。

(注=成績、払戻金などは必ず主催者発行のものと照合してください)