日本からフランスへ遠征中の大野拓弥騎手(35)とフォールインラブ(清水裕夫、父シーザスターズ)のコンビは5着に入った。15番枠からゆっくりとスタートし、最初からインに潜り込んだ。絶好の手応えで後方の内ラチ沿いを追走すると、直線は馬群をさばきながら伸びてきた。18頭立てで16~17番人気という低評価だったが、大健闘だった。

フランスの3歳女王を決めるディアヌ賞(仏オークス)はフランス国内では凱旋門賞と並ぶ人気のG1競走。パリの北部に位置する「競馬の街」シャンティイで行われ、多くの女性ファンが着飾った姿で場内を埋め尽くすことで知られている。

フォールインラブは「3Sレースホースマネジメント」(野村茂雄オーナー)が所有し、シャンティイで開業している清水裕夫厩舎が管理。大野騎手は12日の同国初騎乗初勝利に続く2度目の騎乗だった。日本人オーナー、日本人調教師、日本人騎手の挑戦は実況で何度も紹介され、仏オークスの舞台で確かな存在感を放った。

勝ったのは英オークス3着から挑んだ1番人気のナシュワ(J&T・ゴスデン、父フランケル)。ホリー・ドイル騎手は女性騎手として初めて仏オークス(ディアヌ賞)制覇の快挙を達成した。