27、28日の札幌競馬場で「2022ワールドオールスタージョッキーズ(WASJ)」が3年ぶりに開催される。

今年初めてJRAの短期免許を取得した香港の名手チャクイウ・ホー騎手(32)は、WAS(外国騎手・地方競馬代表)選抜の一員として参戦する。来日2週目にいきなり重賞レパードS(カフジオクタゴン)を制すなど存在感を示した。大好きな日本での短期免許最終週もこの男が魅せる!

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短期免許期間の最終週を迎えたホー騎手は24日、札幌競馬場を初めて訪れた。WASJ初参戦に向け、芝コースで1頭の追い切りに騎乗して感触を確かめた。世界の名手との競演を目前に胸も高鳴る。「皆さん素晴らしいジョッキーで乗れるのをすごく楽しみにしていた。パコーさんとアメリカのグラハム騎手は対戦したことがないので楽しみです」と心待ちにする。

以前から夢だった日本での騎乗が今年実現。7月末から新潟と小倉で活躍した。「すごくいい経験だった。一番感じたのは日本のレベルの高さと時計の速さ。調教もしっかり負荷をかけている印象を持った」と振り返る。スピード競馬の最先端、日本流の仕上げを体感することで得るものも多かった。

先週までに挙げたのは5勝。レパードS制覇、将来有望な若駒での新馬戦勝利などコンスタントに要所を締めた。「5勝全部覚えています。(レパードSの)左回りダートもいい経験になったし、小倉で勝った新馬(バルサムノート)にはまた乗りたいと心から思う」と勝利の味をかみしめる。「とにかくいい人ばかりでした。日本はヘヴン。また戻りたい」と早くもカムバック宣言。ラストウイークを華々しく飾りたい。【井上力心】

◆チャクイウ・ホー 1990年5月25日、香港生まれ。09年に香港騎手免許取得。香港史上最高額の通算獲得賞金に達したゴールデンシックスティの主戦騎手を務めるなど数多くの香港G1を制覇。21年4月には日本馬ラヴズオンリーユーでクイーンエリザベス2世Cも制した。日本での騎乗は7月30日から短期免許(8月28日まで)を取得中の今夏が初めて。167センチ、53キロ。