クリストフ・ルメール騎手(43)が5日、あらためてファッションと競馬への熱い思いを語った。

今年3月に自身のファッションブランド「CL by C・ルメール」を立ち上げ、大きな反響を呼んだ。この日は新たに3点の新作アイテム(長袖ポロシャツ、半袖ポロシャツ、ハイエンドキャップ)を発表。また、9月16日より10日間の日程で、京都高島屋4階にポップアップストアを出店することが決まった。

立ち上げから約半年、ルメールは「コンセプトはストリート競馬です。勝負服に近いデザインの服にしたいので、デザインはすごく悩みますよ。最近は僕がデザインした服を着て、競馬場に来てくれる人が増えました。見つけると、すごくうれしい。パドックとか、着ている人はすぐわかるんだけど、日本の競馬はファンに合図をしたら絶対にダメ。本当は手を振りたいくらいです」とほおを緩ませた。

ブランドの正式なコンセプトは「競馬をきこなせ メイドインジャパン #ストリートジョッキー」。春にポップアップストアを出店したときは武豊騎手が店舗を訪れるうれしいサプライズもあった。騎手仲間も店舗を訪れ、また、オンラインストアで購入してくれているという。「ゴルフ場で着てくれる人もいるし、(競走馬の)セールで着てくれる馬主さんもいます。競馬、勝負服がいろんなところにあふれていくのがうれしいです」。ルメール自身、インスタグラムでは「#CL」「#C・ルメール」で自身のデザインした服を“エゴサーチ”している意外な一面も明かした。

関係者は「春の京都高島屋、伊勢丹サローネメンズでは想定を超えるお客さまがいらっしゃって、大成功でした。ルメール騎手の素晴らしい人柄もあってのことだと思います」と話す。

同ブランドは素材の調達からデザイン、生産の100%を国内で行い、販売も国内に限定とこだわっている。今回発売されるハイエンドキャップは姫路産の牛革を使用し、京都の老舗漆メーカー「佐藤喜代松商店」が漆でブランドロゴをデザインしたもの。キャップの売り上げの10%を「TCC Japan」へ寄付することも発表されている。

現役の騎手でありながら、ファッションブランドを立ち上げるという異例の二刀流に挑むルメール。新商品、秋のポップアップストア出店の発表とともに、「日本の競馬ファン、競馬文化は素晴らしいです。05年の有馬記念、ハーツクライでディープインパクトに勝ったときの感動が忘れられません。競馬とファッションが結び付いていくように僕も努力していきたい」と意気込みを語っている。