キングジョージ6世&クイーンエリザベスSの敗戦から凱旋門賞(G1、芝2400メートル、10月2日=パリロンシャン)に直行する愛ダービー馬ウエストオーバー(牡3、R・ベケット、父フランケル)は10年の凱旋門賞馬ワークフォースの再現が期待されている。

ウエストオーバーはジャドモントファームの自家生産馬。英ダービー3着後、愛ダービーを7馬身差で圧勝。キングジョージ6世&クイーンエリザベスSでは古馬相手に1番人気に推されたが、勝ったパイルドライヴァーから18馬身差の5着に敗れた。

オーナーサイドが期待しているのは、10年の凱旋門賞馬ワークフォースの再現だ。同じくジャドモントファームが生産&所有し、同年の英ダービーを7馬身差で制した後、1番人気に推されたキングジョージは勝ったハービンジャーから17馬身差の5着大敗。そこから直行した秋の凱旋門賞は4番人気の評価だったが、日本馬ナカヤマフェスタを激しい追い比べの末に頭差で破っている。

20日、「レーシングTV」電子版はジャドモントファームのレーシングマネジャーを務めるマホーン氏の談話を紹介。同氏は「ラルフ(ベケット師)は彼の状態に満足しています。(先週)土曜朝の調教はいい内容でした。ネガティブな意見は何も聞いていませんし、とにかく順調に進んでいます。バーイードのことは恐れていましたが、陣営がフランスのヘビーな2400メートルではなく、2000メートルに向かわせたのは正しい判断だったと思います。凱旋門賞は依然としてタフなレースです。私たちはワークフォースで勝ったことがありますし、2度目の衝撃があることを期待しています」と、ウエストオーバーにワークフォースの再現を期待している。

同馬の鞍上については英ダービーまで主戦を務めたロブ・ホーンビー騎手と愛ダービーから騎乗しているコリン・キーン騎手が候補となっているが、まだ決まっていない。