JRA初の女性調教師が誕生した。2024年度の新規調教師免許試験の合格者が7日に発表され、栗東トレセン坂口厩舎の前川恭子調教助手(46)が5度目の受験で合格を果たした。

来年1月から調教師となる。前川助手を昔から知る元日刊スポーツ記者・岩田久美さんが、その快挙にメッセージを寄せた。

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田場ちゃん(前川恭子調教助手の旧姓)、調教師試験、合格おめでとう!!

7日の朝、ニュースを見て心が躍りました。私の中で田場ちゃんは田場ちゃんなので「前川恭子調教助手」ではピンとこなかったんですが(笑い)。

申し遅れました、元日刊スポーツ記者の岩田久美です。私ごとですが、下の娘が中学生になり、やっと夜にも出ることができるようになりました。コロナも明けて、今夏は超久々に、田場ちゃんが最初に所属していた元・崎山厩舎の皆さんと集まったんです(彼女は夏の出張中でオンライン参加)。

17年ぶりでしたが、一気に昔に戻りました。男性社会の中、大変なことがないはずもないのですが、彼女はいつも明るく、ひょうひょうとしていました。厩舎のメンバーにも恵まれて、かわいがられていました。

空白の17年はSNSでのやりとりくらいしかなく、田場ちゃんが調教師試験を目指して頑張っている、もし合格したらJRA初の女性調教師になるって話も夏に聞いたばかりでした。出産して、子育てして、仕事を続けるだけでも大変な中、勉強して5回目にして合格。尊敬しかありません。

頑張ろうという勇気をもらいました。忍耐強さと強い信念、田場ちゃんにしかできないやり方で、どんな新たな世界を作っていってくれるのか、楽しみです。(元日刊スポーツ記者・岩田久美)