23年度のカナダ競馬の年度表彰「ソヴリン賞」の発表と授賞式が18日に行われ、日本人の木村和士騎手(24)が3年連続で最優秀騎手賞を受賞した。

プレゼンターが「ウイナー、オブ、アウトスタンディングジョッキー、カズシ、キムラッ」と告げると、黒いタキシードを身にまとった木村騎手が壇上に登場し、英語でスピーチを行った。

「こんにちは。みなさんが今、素晴らしい時間を過ごしているとうれしいです。私はこの数年、今日も、このような場所に立つことができて、とても光栄に思っています。素晴らしい馬たちの騎乗依頼をくれたオーナー、トレーナー(調教師)、そして、グルーム(厩務員)、エクササイズライダー(助手)、ホットウォーカー(引き馬をするスタッフ)、ゲートクルー(ゲートの手伝いをする人たち)、丁寧に、熱心に馬を扱ってくれたすべての人たちに感謝したいと思います。それからいい馬を求めて、いつもハッスルしてくれるエージェント(騎乗依頼仲介者)のジョーダン氏に本当に感謝しています。競馬は簡単ではありません。私は葛藤し、冒険する多くの時間を過ごしてきました。ただ、勝った瞬間、成功した瞬間にそれらのタフな時間が報われ、喜びを共有してきました。ここにいる皆さんや多くの馬たちとそういう瞬間を今年も共有したいと思います。あらためまして、ありがとうございました」。スピーチが終わると、女性司会者は木村騎手の英語スピーチと黒髪のヘアスタイルを褒めたたえ、場内は拍手と笑顔に包まれた。

昨シーズンの木村騎手はウッドバイン競馬場で161勝を挙げ、2位サヒン・サバチ騎手に32勝差をつける断トツの数字で3年連続のリーディングジョッキーに輝いた。カナダのシーズンオフには米国西海岸のジョッキー激戦区サンタアニタ競馬場の冬季開催に2年連続で参戦し、アメリカのトップジョッキーやデットーリ騎手などと腕を競い合った。5月4日に行われるケンタッキーダービー(G1、ダート2000メートル、チャーチルダウンズ)では日本のテーオーパスワード(牡3、高柳大)に騎乗し、日本人騎手&日本調教馬初のケンタッキーダービー制覇に挑む。