いざ東京ダービーへ! ラムジェット(牡、佐々木)が初距離など、用意されたハードルを楽々とクリアして、3連勝で初重賞タイトルを手にした。

今年から始まったダート3冠の2冠目、東京ダービー(Jpn1、ダート2000メートル、6月5日=大井)の優先出走権も獲得。羽田盃の覇者、アマンテビアンコ(牡、宮田)に挑戦状をたたきつけた。

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出走16頭の中で最上位の実績ながら、単勝は3番人気。それだけラムジェットに用意されたハードルは簡単なものではなかった。「距離延長、コーナー4つ、(勝ち鞍のない)右回りと、この馬にとってかなり試される条件でした」と三浦騎手。しかしながら、終わってみればそれらはすべて杞憂(きゆう)に終わった。

位置取りは後ろでも馬群から離されることも、折り合いを欠くこともなく追走。向正面からは「跳びが大きいので勝手にポジションが上がっていきました」。勝負どころも外々を回って前との差を詰め、直線であっさりと抜け出した。「手応えは安心できるものではなかったですが、ゴールしてみたら強かった。この馬に関しては今後、ダート界を引っ張る馬になってほしいです」と同騎手。ラムジェットの強さはまだまだこんなものじゃないと言わんばかりだ。

佐々木師も「馬は成長している。脂肪が筋肉に変わっているところ。520キロぐらい(この日は500キロ)になればもっと強くなる」と期待を膨らませる。

東京ダービーでは羽田盃の覇者、アマンテビアンコなど新たな強豪が待ち受けている。三浦騎手は「毎回、毎回、しっかりと結果を残すのが僕にとってできることです」ときっぱり。6月5日の大井競馬場が楽しみになってきた。【明神理浩】

 

◆ラムジェット ▽父 マジェスティックウォリアー▽母 ネフェルティティ(ゴールドアリュール)▽牡3▽馬主 前田幸治▽調教師 佐々木晶三(栗東)▽生産者 株式会社ノースヒルズ(北海道新冠町)▽戦績 6戦4勝▽総収得賞金 7771万2000円▽馬名の由来 ジェットエンジンの一種