英国のレーシングポスト電子版は24日、ジャパンC(G1、芝2400メートル、30日=東京)の展望記事を掲載した。

日本のメディアにもたびたび登場するフランス在住の名物記者、スコット・バートン記者のコラムで、タイトルは「なぜ、欧州年度代表馬のカランダガンはジャパンC制覇という歴史的な挑戦をするのか?」。バートン記者が日本馬が凱旋門賞を勝てないことと、欧州馬がジャパンCを長年勝てていないことを対比させ、欧州年度代表馬カランダガン(セン4、F・グラファール)を迎え撃つ今年の日本馬を紹介している。

バートン記者は「凱旋門賞を長年取材していて、日本の競馬関係者やジャーナリストから同じ質問を受けてきました。『凱旋門賞を勝つにはどうすればいいのか?』と。私の返答の1つは、本当のトップホース…、できることなら、世代の最高の馬でなければ、日本馬は凱旋門賞を勝つことができないというものです」と書き出している。

そして、「アルカセットが欧州馬として最後にジャパンC制覇を果たしてから今年で20年が経ちます。逆に問いかけるのは、ずっと以前からのことです」と続け、「欧州馬がジャパンCを勝つにはどうすればいいでしょうか?」と問いかけた。

バートン記者は持論を展開。「高額な賞金に加え、豪華なボーナスが用意されているにもかかわらず、ジャパンCは必ずしも2400メートルの欧州のトップホースたちの興味を引くことはありませんでした。シーズンの終盤、そして、長い欧州のシーズン終了後に開催されることに加え、日本の生産馬の質の高さが広く認められていることから、ジャパンCは非常に勝つのが難しいレースになっています」として、開催時期が好まれないことや日本馬が強いことで、最強クラスの馬が参戦してこなかったことを欧州馬が勝てない理由に挙げた。

また、これまでは検疫のシステムが大きな問題だったことを指摘し、昨年はゴリアットとオーギュストロダンという欧州のトップホースが参戦したことを紹介。「欧州馬が直面する輸送と検疫の問題は、日本で最高のパフォーマンスをする上で障害となってきました。東京競馬場の馬場内に最新鋭の検疫厩舎が作られたことは、欧州のトップトレーナーが挑戦の意欲を高めたことと結び付くでしょう」と伝えている。

バートン記者は今年の日本馬のメンバーを紹介する前に、「日本馬がいまだに凱旋門賞を勝てていない理由のもう一つの私の答えは『欧州に傑出したチャンピオンホースがいない年に、勝つべき馬を連れてくる必要がある』というものです。ここでも、逆のことがあてはまります」と再び凱旋門賞とジャパンCを対比させた。「アーモンドアイとイクイノックスは世界中のどこへ行っても、無敵の馬だったと思います(2頭ともにドバイを勝ちました)。そして、彼らは得意な東京の芝で行われたジャパンCを勝利しました。今シーズンの日本には傑出した馬はいませんが、非常に才能のある馬たちが互いに競い合っています」。

クロワデュノールが凱旋門賞の前哨戦で凱旋門賞馬になるダリズを破ったこと、マスカレードボールはルメール騎手が天皇賞・秋を勝った後に継続騎乗を即決していること、2年連続で欧州遠征を行ったシンエンペラーやドバイシーマCでカランダガンを破ったダノンデサイルがいることなどを伝え、カランダガンを迎え撃つ日本馬の層の厚さを語っている。