今シーズンの米国競馬を引っ張る可能性を秘めた逸材が、約9カ月ぶりに復活ののろしを上げました。

年末12月19日にフロリダのガルフストリームパーク競馬場で行われた一般戦(ダート1600メートル)で、主戦のイラッド・オルティスJr.騎手とともに制したタッパンストリート(牡4、父イントゥミスチーフ)がその馬。単勝1・1倍の断然人気に応える快勝で、通算成績を4戦3勝、2着1回としました。

ケンタッキーのウインスターファームや、カタールレーシングなどで共有されるタッパンストリートは24年12月にデビュー戦を勝利。昨年2月のホーリーブルS(G3、ダート1700メートル)はゴール前で若さをのぞかせて2着に敗れましたが、3戦目で挑んだ3月のフロリダダービー(G1、ダート1800メートル)で、のちのケンタッキーダービー馬ソヴリンティ(牡4、父イントゥミスチーフ)に1馬身4分の1差をつけて優勝。500キロを超す雄大な馬格と群を抜くスピードで一躍、3冠候補として脚光を浴びましたが、その直後に判明した前肢の骨折で戦線離脱を余儀なくされていました。

フロリダダービーで退けたソヴリンティは、G1ケンタッキーダービーとG1ベルモントSを制して2冠を達成。G2のジムダンディSを経由して臨んだ“真夏のダービー”G1トラヴァーズSまで4連勝で、この世代のトップに君臨。11月のBCクラシックは直前の熱発で無念の回避となりましたが、シーズン6戦5勝の好成績でフォーエバーヤングと年度代表馬を争うまでに出世しています。

タッパンストリートは24日ガルフストリームパーク競馬場のペガサスワールドC(G1、ダート1800メートル)に参戦予定。ここには同じB・コックス厩舎で、デビューから5連勝中のディスコタイム(牡4、父ノットディスタイム)という新たなライバル候補も出走を予定していて、その後の中東遠征も視野に入れた暫定王者決定戦の趣になっています。

春全休がうわさされるソヴリンティに代わり、米国エースが期待されるタッパンストリートにとって負けられない一戦になりそうです。【ターフライター・奥野庸介】(ニッカンスポーツ・コム/極ウマコラム「ワールドホースレーシング」)