2歳戦の始まりが早い欧州では既に英国で7つ、アイルランドで4つ、フランスで1つの計12の2歳重賞が終了しています。

その皮切りとして5月17日(日曜)にアイルランドで行われた牝馬限定のG3フィリーズスプリント(芝1190メートル、ネイス)はA・オブライエン厩舎、R・ムーア騎手によるビクトリアス(牝、父ウートンバセット)が優勝。今年の2歳馬で最初の重賞ウィナーとなりました。

ビクトリアスは6月のロイヤルアスコット開催に行われたG2クイーンメアリーS(芝1200メートル)に駒を進めて、27頭立ての混戦を制して優勝。デビューから3連勝を飾りました。

一方、2歳牡馬で最初の重賞となった5月24日(日曜)のG3マーブルヒルS(芝1200メートル、カラ)は、ビクトリアスと同じコンビのグレートバリアリーフ(牡、父ノーネイネヴァー)が快勝、こちらもロイヤルアスコット開催のG2コヴェントリーS(芝1200メートル)を連勝して3戦3勝で、この世代のトップを突っ走っています。

今年の英、愛、仏で行われた11のクラシック競走(7月18日の愛オークスは除く)のうち8つをもぎ取ったオブライエン厩舎の強みは、質量ともにライバルを圧倒する新戦力(2歳馬)の補強にあります。

6月現在のオブライエン厩舎の馬齢別の管理馬数は2歳馬が全体の53・6%を占める118頭、仏ダービー馬コンスティテューションリバーや愛ダービー馬ベンヴェヌートチェッリーニが牽引(けんいん)する3歳馬が91頭で2歳馬と合わせて95%を構成。4歳以上の古馬は4歳馬が“キングジョージ”に参戦予定のミニーホークなど8頭、5歳以上はわずか3頭しかいません。

広い裾野によって支えられたピラミッドが、ひと際高い山をつくっています。【ターフライター・奥野庸介】(ニッカンスポーツ・コム/極ウマコラム「ワールドホースレーシング」)