積み重ねた歴史が、悲願成就を導く-。日本競馬界のレジェンド武豊騎手(57)が、メイショウタバル(牡5、石橋)で自身12度目の凱旋門賞(G1、芝2400メートル、10月4日=パリロンシャン)に臨む。
過去の敗戦も糧に、いざ栄光へ。武豊騎手自身がこれまでの凱旋門賞騎乗を振り返る全6回連載の第3回は、06年ディープインパクト(3位入線→失格)。【取材・構成=下村琴葉】
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競馬に絶対はないというが、“絶対”を感じさせた馬がいる。05年の無敗3冠馬ディープインパクト。「飛んでいる」と表現された名馬は06年、天皇賞・春、宝塚記念を制し、凱旋門賞に挑んだ。武豊騎手自身は3回目の凱旋門賞。結果は3位入線、後日に「失格」となった。
「ディープが3回目なんだ。勝たなきゃ、くらいの気持ちで行った」
レース序盤はハナに立とうかという勢いで、道中は好位に待機。直線では外から脚を伸ばしたが、最後は2頭に譲った。そして後日、禁止薬物が検出され、失格となった。
「うまく体調も整わなかったし、本来のディープの走りはできなかった。競馬の難しさ、何があるか分からない、競馬に絶対はないなというのを感じたね。もちろん、全然甘くは考えてなかったけど。決して一番強い馬が必ず勝つわけじゃないし、遠征の難しさとかもある」
ディープインパクトは帰国後にジャパンC、有馬記念を勝利し、現役生活を終える。もし、凱旋門賞で100%の力を出せていたら? それは神のみぞ知るところである。(つづく)

