ロサンゼルス(LA)にはエンターテイメントの街らしく個性的であっと驚くようなユニークなミュージアムがたくさんあります。著名画家の絵画や彫刻など美しい芸術作品を鑑賞するのも良いですが、たまには「こんなのあり?」と誰もが驚く、ちょっと変わったミュージアムに足を延ばしてみるのもLAならでは。今回はウィットに富んだ面白いミュージアムを紹介します。

●死のミュージアム

「ミュージアム・オブ・デス(死のミュージアム)」は、死にまつわるあらゆる物が展示されているマニアに人気のミュージアム
「ミュージアム・オブ・デス(死のミュージアム)」は、死にまつわるあらゆる物が展示されているマニアに人気のミュージアム

 マニアックなミュージアムの中でも、別格の存在を放つのがハリウッドにある「ミュージアム・オブ・デス」。死のミュージアムという名の通り、様々な種類のひつぎや遺体収納袋と言ったものだけでなく、カルト指導者として知られる連続殺人鬼チャールズ・マンソン事件など実際の犯罪現場の資料や写真、電気椅子など、「死」に関するあらゆるものが展示されています。怖いもの見たさに訪れる人も多いようですが、展示を見終わる頃には命の大切さを痛感するとも言われています。

●ロサンゼルス・ポリス・ミュージアム

 映画の中で良く見かけるロサンゼルスのポリスたちは、現実の世界では一体どのような任務をこなしているのでしょう。ここでは、手錠や武器など警察官が実際に使っている道具やユニフォームやバッジ、パトカーなどが展示されているほか、LAの犯罪に関する証拠品なども見ることができます。LAPD(ロサンゼルス市警察)のロゴ入りキャップやTシャツなどのグッズを販売するストアーも必見です。

●失恋ミュージアム

世界中から寄付された失恋アイテムを集めたユニークなミュージアム。失恋から立ち直るためにそれを作品にして展示してしまおうというコンセプトはとてもユニーク
世界中から寄付された失恋アイテムを集めたユニークなミュージアム。失恋から立ち直るためにそれを作品にして展示してしまおうというコンセプトはとてもユニーク

 2016年にハリウッドのチャイニーズ・シアターからほど近い場所にオープンした「ミュージアム・オブ・ブロークン・リレーションシップ」は、誰もが経験したことがある失恋がテーマの一風変ったミュージアム。寄贈者が匿名で語る失恋話と共に、そのエピソードにまつわる思い出の品々が展示されています。恋人と暮らした家の鍵やウエディングドレスにアイロンかけするのに使ったアイロンなど、個人的なストーリーや思い出が詰まった品々を見ていると、なんだか心が癒やされて新しい恋に向けて勇気も湧いてきそうです。

●ネオンアート美術館

ネオンアート・ミュージアムは、カラフルでポップなネオンアートの専門ミュージアム。ネオンアートがブームになりつつあるLAで、インスタ映えするネオンアートは必見
ネオンアート・ミュージアムは、カラフルでポップなネオンアートの専門ミュージアム。ネオンアートがブームになりつつあるLAで、インスタ映えするネオンアートは必見
ネオンアート・ミュージアムはこじんまりとした小さなミュージアムですが、期間限定で作品がローテーションされているので、何度訪れても楽しめます
ネオンアート・ミュージアムはこじんまりとした小さなミュージアムですが、期間限定で作品がローテーションされているので、何度訪れても楽しめます

 ネオンで作られたネオンアートだけを集めた世界で唯一の美術館は、ダウンタウンの北部グレンデール市にあります。LAの街を彩っていた1920年代から80年代の歴史的なネオンの看板が展示されているほか、若手ネオンアーティストによるコンテンポラリーの作品もあり、テーマやスタイルの異なるネオンアートを楽しめます。

●リプリーズ・ビリーブ・イット・オア・ノット!

摩訶不思議な物ばかり集めたリプリーズ・ビリーブ・イット・オア・ノット!は、屋根の上の恐竜が目印。これ本物? と驚く物もたくさんあってマニアでなくても楽しめます
摩訶不思議な物ばかり集めたリプリーズ・ビリーブ・イット・オア・ノット!は、屋根の上の恐竜が目印。これ本物? と驚く物もたくさんあってマニアでなくても楽しめます

 世界中から集めた摩訶不思議な品々がたくさん展示されたミュージアムは、ハリウッドの中心地ハリウッド&ハイランドの斜め向かいにあります。19世紀に使われていた吸血鬼退治キットや中性の拷問器具、キャンディーで作られたマイケル・ジャクソンの肖像画など、思わず「信じられない!」と叫びたくなる驚きの連続です。

●ジュラシック・テクノロジー博物館

 ジュラシックと言う名前から恐竜を想像すると思いますが、ここは恐竜とは無縁の摩訶不思議なミュージアム。かろうじて看板はあるものの、外からは何の建物なのか全く分からないところもちょっと不気味な感じがしますが、薄暗い館内には顕微鏡で見ないといけない極小アートや昔の迷信に関するもの、食パンにのったネズミのミイラなど、とにかく摩訶不思議なものがたくさん展示されています。万人にはなかなか理解できないものが多いですが、様々な分野の物が展示されていて異次元の世界が体感できます。

(米ロサンゼルスから千歳香奈子。日刊スポーツ・コム「ラララ西海岸」、写真も)