12日に行われた第95回アカデミー賞授賞式にサプライズ登場し、「トップガン マーヴェリック」の主題歌「Hold My Hand」をTシャツに破れたジーンズ、すっぴんで披露して大きな話題となったレディー・ガガ。
歌曲賞の受賞は逃したものの、圧巻のパフォーマンスはファンの感動を呼びました。現在はハーレイ・クインを演じる映画「ジョーカー」の続編の撮影が行われているため、音楽活動はお休み中ですが、定期公演を行っているラスベガスのパークMGMホテルでは歌手ガガの世界観を体感できる展覧会「ハウス・オブ・ガガ/ラスベガス」が常設されています。ガガは2018年12月にラスベガスで常設公演「Enigma」を開幕し、翌年1月には並行して「Jazz & Piano」もスタート。今年のスケジュールは現時点では未定ですが、昨年は4月に9公演を行っています。
ガガの衣装と言えば、10年のMTVビデオミュージックアワード(VMAs)で披露した「生肉ドレス」が有名ですが、これまで授賞式やコンサート、ミュージックビデオ等で着用した衣装や小物50点余りが展示されています。「ハウス・オブ・ガガ」でどんな衣装や小物が見られるのか現地からレポートします。
「ハウス・オブ・ガガ」のキューレーターを務めるのは、ファッションデザイナー/ファッションディレクターで、ガガの元スタイリストとしても知られるニコラス・フォルミケッティ氏。20点ほどの衣装が展示されている中で、注目はやはりVMAsで着用して世間を驚かせた生の牛肉でできたドレスです。物議を醸したこのドレスは、10年以上の時を経て現在は保存のために肉は乾燥されて「生肉」ではなく、「ビーフジャーキー」になっています。
数々の衣装でファンを楽しませてくれたグラミー賞からは、10年の授賞式で着用したアルマーニ・プリヴェの全身に輝くスワロフスキーが豪華な未来的なシルエットのドレスや11年の授賞式で卵から孵化してステージに現れるパフォーマンスで使用された卵型のカプセルなども展示されています。
もう一つの目玉は、ハウスの外のウィンドーに展示されている19年におこなわれたファッションの祭典メットガラで披露した衝撃の4回早替え衣装。ブランドン・マックスウェルによる巨大なホットピンクのドレスからブラックドレス、そしてピンクのタイトなドレス、最後はランジェリーになるという一連のチェンジを間近で見ることができます。会場はさほど大きくはありませんが、他にも09年のモンスター・ボール・ツアーで着用した衣装や12年のボーン・ディス・ウェイ・ツアーのボディスーツなども展示されており、見応えがあります。
小物系では、10年にリリースされた「テレフォン」のミュージックビデオで着用したタバコで作られた斬新なサングラスや電話型のヘッドドレス、日本人シューアーティストによるスワロフスキーが敷き詰められたキラキラ輝く特製のかかとのない特大ヒール靴も飾られており、ガガのファンならずとも楽しめる豪華な内容になっています。
ガガのショーがない期間も常設オープンしており、朝10時から夜6時まで入場無料で見学ができます。会場ではTシャツなどのグッズ販売もあります。今年の春休みやゴールデンウイークにラスベガスに行かれる方は、チェックをしてみてはどうでしょう。
(ロサンゼルスから千歳香奈子。ニッカンスポーツ・コム「ラララ西海岸」、写真も)