5月5日は日本では子供の日ですが、メキシコでは1862年5月5日にプエブラの会戦でメキシコ軍がフランス軍に勝利したことを記念する「シンコ・デ・マヨ」と呼ばれる祝日です。シンコ・デ・マヨはメキシコ全土の祝日ではなく、主にプエブラ州に限定されたものだそうですが、なぜかホワイトハウスでも毎年イベントが行われるなど隣国アメリカではこの日を盛大にお祝いします。ちなみにシンコ・デ・マヨはスペイン語で5月5日という意味で、アメリカでは勝利記念日ではなく、メキシコ文化を祝う日として広く知られています。

シンコ・デ・マヨの起源について報じるメディアの記事
シンコ・デ・マヨの起源について報じるメディアの記事

具体的にどんなお祝いをするのかというと、メキシコ料理のレストランやバーに集って、テキーラやマルガリータで乾杯し、メキシコ料理を食べて過ごすというのが一般的です。また、メキシコの民族音楽マリアッチやダンスを楽しむなど、メキシコの文化や伝統を祝う色合いが濃いのが特徴です。この日はタコベルなどメキシコ系フードのチェーン店でタコスが無料でもらえたり、割引料金でお得に食べられるレストランもあるので、気軽にメキシコ料理が楽しめる日としても知られています。バイデン大統領とハリス副大統領が、ワシントンDCのメキシコ料理店をサプライズ訪問してイベントのためにタコスなどを購入したというニュースがありましたが、メキシコ料理の定番であるタコスやチップスとサルサ、メキシコを代表するビール「コロナ」や「モデロ」は外せません。

スーパーマーケットではシンコ・デ・マヨ(Cinco De Mayo)をお祝いするためのデザートも売られています
スーパーマーケットではシンコ・デ・マヨ(Cinco De Mayo)をお祝いするためのデザートも売られています

一方で、多くのアメリカ人は実際のところ何の祝日なのか知らず、9月16日のメキシコの独立記念日と混同している人も多いと言われています。それでも、テレビの情報番組ではホームパーティーにぴったりなメキシコ料理やカクテルの作り方を紹介していたり、スーパーマーケットにはチップスやワカモレ(アボカドを使ったサルサの一種)、トルティーヤ(小麦粉またはトウモロコシの粉から作られたメキシコの伝統的な薄焼きパン)などが並んでいたりと、たくさんのアメリカ人がメキシコ文化を楽しんでいます。

タコスにチップスとサルサは、シンコ・デ・マヨのお祝いには欠かせません
タコスにチップスとサルサは、シンコ・デ・マヨのお祝いには欠かせません

メキシコと国境を接するカリフォルニア州ではメキシコ系移民が多く暮らしているため、特に盛大にお祝いする傾向があります。白人を抜いてヒスパニックが最大の人種グループになっているここロサンゼルス(LA)でもパレードやラテン系人気アーティストが登場するフェスティバルなど各地で多くのイベントが行われ、毎年大いに盛り上がります。

コロナとモデロはアメリカでも人気のメキシコのビール
コロナとモデロはアメリカでも人気のメキシコのビール

日本ではあまりなじみがないお祝いですが、今年は金曜日ということもあり、LAのレストランやバーでは深夜まで「サルー(スペイン語で乾杯の意味)」のかけ声が響き渡ることでしょう。(米ロサンゼルスから千歳香奈子。ニッカンスポーツ・コム「ラララ西海岸」、写真も)