物価上昇が続くアメリカのファストフード業界で、価格戦争が勃発して話題になっています。ひと昔前まではお手頃価格で低所得者の味方だったファストフードも、今では驚くほど値上がりし、消費者のファストフード離れが加速しているといわれています。

ファストフード戦争の過熱を報じるニュース番組
ファストフード戦争の過熱を報じるニュース番組

値段は地域や店舗によって異なるものの、例えばマクドナルドのビッグマックセットが物価の高いここカリフォルニアや東部などの一部地域では18ドルとなっており、日本円に換算すると2700円超えのファストフードとは到底思えない金額になっています。

パンデミック以降の物価高騰により、食料品や日用品、家賃、燃料費とリビングコスト全てが上昇する中、消費者は外食のコストを非常に気にするようになっています。ウォル・ストリート・ジャーナルによると、ファストフード価格は2019年の水準と比較して33%も上昇しているといい、食料品価格の26%よりも激しいことが分かります。スーパーマーケットやレストランにおけるインフレペースは過去1年で大幅に鈍化しているものの、ファストフードの価格は依然として高いままです。

近所のマクドナルドでは、2種類選んで3.99ドルのキャンペーンが行われていました
近所のマクドナルドでは、2種類選んで3.99ドルのキャンペーンが行われていました

米NBCのニュース番組Todayによると、割引やクーポンなしではファストフードを利用しないアメリカ人が3割に達しており、ドライブスルーを利用する代わりに自宅でハンバーガーやフレンチフライを作る人が増えているといいます。実際に、2024年第1四半期の客数は昨年の同時期と比較して3.5%減少するなど、業績の低迷も伝えられています。

安い外食ではなくなったマクドナルド
安い外食ではなくなったマクドナルド

そうした中、マクドナルドが6月25日から1カ月間限定でマックチキンやマックダブルなど3種類から選べるハンバーガー、チキンナゲット4ピース、フライドポテト、ドリンクのセットを5ドルで提供するキャンペーンを行うと発表。

その直後に今度はウェンディーズも3ドルの朝食バリューとして、ベーコン・エッグ&チーズまたはソーセージ・エッグ&チーズの朝食サンドイッチとポテトのセットを販売することを発表しました。ウェンディーズはすでにランチとディナー向けに5ドルのバリューミールも販売しており、マクドナルドにとっては強敵となっています。

気軽に食べられなくなったハンバーガー
気軽に食べられなくなったハンバーガー

さらに、バーガーキングもマクドナルドのキャンペーンに先駆け、同様のバリューセットを5ドルで販売すると発表。マクドナルドのキャンペーンが1カ月限定であることに批判が寄せられる中、バーガーキングは数カ月にわたって販売を継続すると明かしており、値下げ合戦がどこまで進むのか注目されています。

(米ロサンゼルスから千歳香奈子。ニッカンスポーツ・コム「ラララ西海岸」)