海に向かって赤い鳥居が並ぶ。テレビでも多く紹介されるようになり、この風景の存在だけは全国区になった。どこにあるか、何という名前かは、まだまだ無名。山口県長門市の海沿いにある、元乃隅稲成神社(もとのすみいなりじんじゃ)という。

青い海と赤い鳥居の元乃隅稲成神社
青い海と赤い鳥居の元乃隅稲成神社

田園地帯から、ひと山越えた岩壁にある。それなのに、長門市内に入ったかどうかの段階で、すでに「元乃隅稲成神社付近 渋滞」の電光掲示が道路に出ていた。2017年、長門市には年間約214万人の観光客が訪れ、これは前年比38%増だという。元乃隅稲成が地元にもたらした影響は大きいようだ。

海へと続く鳥居を歩き始める
海へと続く鳥居を歩き始める

多くの人がきっとそうするように、鳥居の数を数えながら階段を下り始めた。ところが撮影の構図に夢中になったり、すれ違った人と挨拶したりしていたら、数字が2度も飛んだ。最初からやり直し。全部で123基あった。神社の荘厳さがひしひしと伝わる京都・伏見稲荷とは雰囲気が違う。こちらは開放感がある。鳥居の赤に、青が映える。

海を見ながら鳥居群をくぐる
海を見ながら鳥居群をくぐる

この123基が並ぶまで、10年の月日を要したという。昭和30年、地元漁師の枕元に白いキツネが現れ「これまで漁ができたのは誰のおかげだ」「われをこの地に鎮祭せよ」とお告げしたことから建立されたという。元来の大漁、海上安全をはじめ、多くの御利益があるとされている。

下から見た元乃隅稲成神社の鳥居群
下から見た元乃隅稲成神社の鳥居群

元乃隅稲成神社が有名になったのには、もう1つの理由がある。「日本一入れにくい賽銭箱」だ。なぜか、鳥居の高い場所に設置されている。その高さ、5メートルとも6メートルともいわれる。バスケットボールのゴールの高さが305センチなので、それより遥かに高い。とはいえ、ここはしっかりと1発で入れておきたい。

高さ5~6メートルの「日本一入れにくい賽銭箱」
高さ5~6メートルの「日本一入れにくい賽銭箱」

財布から取り出したるは5円玉。ソフトボール投げで、しっかりと遠心力を使って、5円玉を勢いよく上げたい。それっ! 5円玉は、真上に上がってしまった。そのままキャッチ。恥ずかしい…。軽い硬貨を前方にある5メートルの高さに投げるのは、想像以上に難しかった。悔しくて順番待ちをして4回投げたのに、一度もかすりもしなかった。一生入らない気がし始めたので諦めた。実は、今でも悔しい。【金子真仁】

「元乃隅稲成神社」へ行くには?

車では中国自動車道・美祢ICから1時間ほど。ただ、週末は駐車場混雑も考えられるため、時間に余裕をお持ちください。また、山に入ってからは道が狭い場所もありますので、お気を付けください。JR山陰本線・長門古市駅からはタクシーで約20分。カーナビ住所設定は「山口県長門市油谷津黄498」。


Wonderful View No.98 “The Motonosumi-inari shrine”

The Motonosumi-inari Shrine is the sightseeing spot where popularity increases

rapidly recently in Japan. The figure that 123 red toriis form a line towards the blue sea is grand. There is the offertory box which is famous by being hard to put money in this Shinto shrine.


[DATA]

Address: 498, Yuya-tsuo, Nagato-shi, Yamaguchi-ken

Access: About 60 minutes by drive from Mine IC, Chugoku expressway

Parking: For about 110 cars