良型ヘラブナの引きを味わった。和歌山・紀の川下流域(田井ノ瀬橋周辺)で13日、「へら研阪神クラブ」の月例会が行われ、筆者も参加した。前日からの降雨で増水気味、ササ濁りの中、中洲右岸に入ったが、流れの強さを考え、長ザオによるドボン(誘導式オモリベタ)で挑戦。流れの強さに苦労したが、約7時間サオを出し、28・6~39・0センチを8匹ゲットした。

 午前6時半前に集合。川は増水気味で濁りもある。昨年実績の高かった田井ノ瀬橋中洲下手の右岸を見ると、至る所でモジリが出ている。小さい流れ込みを挟み、6人が並んで入った。足場は非常に良い。

 沖目にモジリが頻繁に出るため、24尺の長ザオを選択。流れがかなり速いので、流れに強いドボン(誘導式オモリベタ)の仕掛けをセット。エサは両グルテン。同7時半過ぎからエサ打ちを開始した。

 思ったより流れが強くウキが沈むため、オモリ調整とウキが沈まないようにタナを深く取り対応。徐々に反応が出始め、数度のバラしの後に釣り上げたのは28センチのマブナ。アタリは続くが空振りばかり。流れとジャミ(ハス、モロコなど)のため、エサが持っていないと判断し、グルテンの多いものを入れ、硬めに作りなおした。これが良かったのか時合なのか、アタリを取ってサオをため、何とかタモに滑り込ませたのは37・1センチの本命。さらに28・6センチも釣った。

 魚は寄っているが食い気がないのか底でのバラシが続く中、ウキをひったくるようなアタリ。サオを立てると重さが伝わる。取り込んだのは39・0センチの良型だ。すぐに36・5センチ、30センチ前後も3匹追加した。

 午後1時半過ぎから、流れがさらに速くなる。強風対策でサオを短く(同エサ・同仕掛け)すると、36・7センチをゲット。同3時15分に納竿。流れの速さには苦労したが、川ベラのアタリと引きの強さを十分に味わった。また、2匹長寸を競った例会でも数年ぶりに優勝できた。参加31人の釣果率も90%と高く、紀の川の魚影の濃さにあらためて驚かされた釣行だった。【日刊FPC・藤井秀和】

 【今後の見通し】秋の本格的シーズン(気温水温とも魚にとってベストな状態)に入り、ますます良くなると思われる。中洲左岸にあるグラウンド前の細長いワンドでは型は少し小さくなるが、数釣りが可能。また本流では良型狙いもこれからの時期最も面白くなると思われる。

 【交通】阪和自動車道の和歌山北ICを出て左折。県道139号に入り、和歌山バイパス(国道24号)の高架をくぐり次の信号を右折。北田井ノ瀬橋を渡って最初の交差点を右折、田井ノ瀬橋中州下手へ。