こんにちは。日刊スポーツ入社2年目の24歳、松尾幸之介です。マダイ釣りのスキルを高めるべく、日々鍛錬に励んでおりますが、今月はいつもお世話になっている横浜・金沢八景「太田屋」のマダイ釣り教室がお休み。ということで、昨年の同時期にボウズを食らい、リベンジの機会をうかがっていた静岡・清水の「原金つり船」でのクロダイ釣りに志願の出陣。常連の鈴木孝久さん(50=静岡市)に教わりながら、最後の最後に歓喜の瞬間を迎えることができました。

 何としてもクロダイが釣りたい-。

 リベンジに燃える思いで踏み込んだ清水の空は、1年前と同じく青く透き通っていた。鈴木さんは釣り歴25年で、今月5日には同港で良型の21匹のクロダイを釣り上げた清水を知り尽くす大ベテラン。本紙にも登場するフィッシングナビゲーター永浜いりあらにも指導して確実にクロダイを釣らせる実績も併せ持つ「レッスンプロ」だ。

 今日は絶対にボウズでは帰れない-。

 この日も昨年と同じダンゴ釣り。おからや砂利に、さなぎのミンチ、トウモロコシなどを加えてダンゴを握り、産卵期を迎えて大きな体で港内に戻ってくる本命の食いを待った。

 午前中は私はもちろん、鈴木さんにもアタリなし。悠然と我々を見守る富士山とは裏腹に、心中は穏やかではなかった。それもそのはず、今季の清水のクロダイは2月2週目の6日間で約200匹をあげ、50センチを超える「年無し」も連日連発の絶好調。いつもと違う勢いに「どうしたもんかな」と鈴木さんも首をひねる。ダンゴを落とす手は自然と速まった。