<下田氏が解説・解禁当初の狙い方>

 解禁当初は淵や水深がある瀬の脇や石裏などの比較的、緩やかな流れが好ポイントとなる。特に大きい淵には魚がたまっていることが多く、解禁日などには1カ所で数釣りが期待できる。水温が低い初期は表層の流れのエサを意識している渓魚は少なく、川底付近で目の前に流れてくるエサを捕食していることが多い。

 攻め方としては底流れに仕掛けを入れ、ゆっくりとエサを流すことが重要。そのためには流速や水深に応じてオモリを交換しながら、仕掛けを底の流れに入れるようにする。底を意識しすぎて根掛かりするようであれば、少しずつ軽くして適度なオモリを選択してほしい。面倒くさがらずこまめに調整することが釣果アップにつながる。

 仕掛けが底波をとらえるとどうなるかと言うと、底石にオモリが当たるような鈍い振動が伝わり、目印が表層の流れよりもゆっくりと流れだす。これが底流れに入ったサイン。魚の活性が高ければ目印を引き込む鮮明なアタリがでるが、水温が低い初期は目印がフッと止まるような反応が出ることが多いので、それを掛け合わせて欲しい。エサは解禁日や低水温時にはイクラがベスト。また成魚放流河川には特に威力を発揮する。

 魚がスレてくれば川虫がオススメ。キンパクやヒラタ、クロカワ虫など釣行した河川でその時期に採れる川虫を使うのが良いだろう。増水時などで少し濁りがある時はミミズが有効だ。

 まだまだ寒く雪が残る渓もあるので、無理をせずに釣りを楽しんで欲しい。