タコエギで狙う兵庫・明石沖のマダコ釣りが熱い!! 足が太い、急流育ちの良型を狙おうと21日、明石の「丸松乗合船」(日刊銀鱗倶楽部加盟店)で同沖へ出た。朝イチから、あの手この手で数を伸ばし、午後1時までに平均2桁ゲット。数人が20匹超えで竿頭の農端洋一さん(大阪)は1・99キロまでを23匹釣り上げた。ヒットパターンを探していくゲーム性の高さ、重みを感じた瞬間、ガツンと竿をあおる豪快な合わせ。1度、体験すれば病みつきになる。【近江康輔】

 「グーッと竿先が引き込まれるアタリ、重量感たっぷりの手応え。たまらないね」。朝一番、農端さんが1・99キロの大ダコを手にえびす顔。緑のエギにピンク、黄色のスッテをコラボさせた仕掛けを小刻みに動かし、良型を仕留めた。エギやワームのギジを使ったマダコ釣りの面白さはなんといってもゲーム性の高さ。

 他の人も思い思いのカラー(基本は白、黄、緑)や誘い方をいろいろ試しながら、ヒットパターンを探していく。天候は曇天。ポイントは甲殻類が多い、明石沖の水深30~40メートルの深場。基本的な釣り方は、仕掛けを底まで落とし、オモリを動かさないようにエギを揺らしてマダコを誘う。これを繰り返すと記者にもアタリ。テンションを抜かずに必死でリールを巻き、1キロ級を抜き上げた。魚のような締め込みはないが、重みを感じながら外れるなよと必死で引き上げるドキドキ感はマダコ釣りならでは。無事に取り込んだときはうれしさが込み上げる。

 右舷後方では「毎年1回は3桁釣りをする」タコ釣り歴60年の大ベテラン・林日出夫さん(明石)が技をみせた。底どりを数分置きに繰り返すことでエギの姿勢を安定させ「曇りの日は黒がきくんです」と黒と黄色のエギでコンスタントに1キロ前後を釣っていく。

 他の人も順調で、流れが速い中、船中でポツリポツリと竿が曲がる。これがエギの強み。昔ながらのテンヤだと仕掛けが流され、おまつりが連発してしまうがエギなら糸が細く、抵抗も少ないので釣りやすい。

 そんな中、目を引いたのは電動リールを使う前田考志さん(相生)。速い流れをものともしない手返しの良い釣りで、魚介エキスのスプレーをエギに噴射しマダコに猛烈アピール。「きょうはズル引きでよく掛かりますよ」と笑顔で話す。

 正午ごろになって流れが緩むと竿立ちが増え、大半の人が2桁釣り上げたところで午後1時ごろに納竿。竿頭は農端さんで1・99キロまでを23匹ゲット。もう1匹、あと1匹と釣りたくなるのがマダコ釣り。あなたもタコとの知恵比べに挑戦してみてはいかがですか。きっとはまりますよ。

 【今後の見通し】明石沖のマダコ釣りは梅雨明けから本番を迎える。浅場で釣れるようになるので、手が返しが良くなり、大型まじりで小、中型の数釣りが楽しめる。

 【タコタコ祭り開催中】丸松乗合船では、マダコ1匹の重量(帰港後に検量・1人1日1匹)によって乗船料金の割り引き券などを進呈する「タコタコ祭り2018」を8月31日まで開催中。1・8キロ以上1000円引き券、2キロ以上2000円引き券、2・3キロ以上3000円引き券、2・5キロ以上招待券とタオルを進呈。※割り引き券、招待券はタコ釣り船のみ使用可能。ただし、期間内でも、マダコが釣れなくなれば終了する。

 【問い合わせ】丸松乗合船【電話】090・6981・4620。マダコの乗合船料金は大人(高校生以上)6800円、小・中学生5800円(エサの小アジ付き)。午前5時前に集合。同5時半に出船。ただし、電車の人がいるときは午前6時すぎに出船。少し西の林崎漁港には、小松乗合船(日刊銀鱗倶楽部加盟店)【電話】078・923・8711がある。

 【交通】JR山陽本線・明石駅下車、タクシーで約5分(同駅まで送迎あり、要予約)。車は第2神明道路・玉津ICを出て国道175号を南下。和坂の信号を左折し同2号へ。明石大橋を渡り、すぐの信号を右折。明石浦漁協前を右折。約200メートルで丸松乗合船。