太平洋側胆振沖で8日、サクラマスを狙った。晴れ、風は強く、波1・5メートル。海水は濁っており、一抹の不安がよぎったものの、釣果は上々。参加した全員が定量10匹を釣り上げ、早々の帰港となった。

午前5時30分、白老漁港から清栄丸(八谷武四郎船長、【電話】090・9524・9493)に乗船し、1時間ほどの幌別沖に向かった。サクラマス用仕掛けにバケ600~700グラム。水深103~110メートル。

仕掛けを下ろして15分が経過した頃から、ぽつりぽつりと釣れ始めた。水深は100メートル以上で、太平洋ならではの深さ。タナはリールカウンターで10メートル前後と浅かった。タナ20~30メートル以下にはスケトウが群れており、それが浮いてくると交じって釣れた。

サクラマスは回遊魚だけに、アタリが止まる時間帯も。しかし、魚群が現れると同時に数人の竿(さお)に掛かり、タモ入れが忙しいほど。ダブルで釣れることも珍しくなく、中には一度に4匹を上げた人もいるなど、船上は歓声に包まれた。

スケトウの群れが消えたタイミングを見計らって、深場のタナを狙った。しかし、すぐにまた群れが現れ、針の数だけ付くことがあった。次第にスケトウの群れは薄くなったが、それとともにサクラマスの姿も見えなくなって移動した。

次のポイントでも当初、浅いタナで少し釣れる程度だった。ところが、スケトウの群れが去るとタナ60メートルや80メートル、あるいは底付近で続けて釣れた。タナは安定することなく様々なところでヒットし、2匹が食い付くこともあった。

午前11時の沖上がりまでに1~2キロサイズが8人で80匹となり、竿を納めた。スケトウは45~58センチが1人当たり20~30匹。八谷船長は「サクラマスは例年になく絶好調で、今後も期待できる」と話していた。【リポーター・竹鼻雅己=65】